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注目ポイント!
様々なことに挑戦する生徒を応援する
開智日本橋学園では生徒自ら考えることを重視しています。トライ・アンド・エラーを繰り返し、原因を追求しながら成長していける環境で、心豊かなリーダーの資質を持った人材を育てます。
先生インタビュー
インタビューにご協力いただいた先生
井田 貴之
1972年生まれ。大学卒業後、学習塾業界に入り、43歳まで従事。2006年からは中学受験専門塾の代表として活躍。
その後、学校業界に転身し、2016年4月より開智日本橋学園に勤務。2期生を6年間担当し、学年主任として指導。現在は、開智日本橋学園の教頭・広報部長として勤めている。
数学科の教科指導、サッカー部顧問、その他広報委員会など、生徒活動と多岐にわたって関わることで、生徒と多角的に向き合うことを信条としている。自身も多趣味であり「何事も楽しむ」がモットーである。
~井田先生にインタビューしました!~
本日は、開智日本橋学園中学校にお邪魔しています。今日は開智日本橋学園中学校の井田先生にお話をお伺いします!よろしくお願いします!
井田先生よろしくお願いします。
井田先生は、開智日本橋学園でどのようなお仕事をされているのでしょうか?
井田先生私は、開智日本橋学園が共学化して2年目の2016年にこの学校に勤務をし始めました。2期生を中学1年生から高校3年生まで、6年間担当していました。
16年からというと、もう8年近くお勤めになっているんですね。
井田先生そうですね。学年主任として、2期生を送り出して、3年前から広報部長を務めさせていただいております。
1学年を最初から最後まで担当された時はどんなお気持ちだったんでしょうか?
井田先生1学年をずっと一緒に過ごしてきて、客観的に見たら長かったなと感じましたね。男の子とかも自分の胸くらいの背丈だったのが、壁のように大きくなったりするくらいのを見ていますから。
この時期の子どもたちの成長は目を見張るものがありますね。
井田先生そうですね。そういう子たちと一緒に過ごしてきた時間を考えると、あっという間だったなというのは思いますけどね。
6年間もの長い時間を一緒に過ごしてきたとなれば、思い出も一入なのでしはないのでしょうか。
井田先生そうですね。途中で新中1の学年主任をやってくれと言われて担当学年を離れてしまう先生もいたりするんですよ。そんな中で6年間一緒にいられたのは、良い経験をさせてもらったなと思います。
~開智日本橋学園中学校の注目ポイントを井田先生に聞いてみました!~
御校の注目ポイントについて、お話をいただきたいと思います。
井田先生そうですね。注目ポイントは2つあります。1つは、『生徒全員が自分らしく成長できることを目指している』ことです。
素敵ですね!生徒全員がというところに個人的にはぐっと惹かれるものがあります。
井田先生ありがとうございます。2つめは、他校さんですとグローバル教育とか、国際的な学びという文言をよく使いますが、本校は『国内外を問わず社会で活躍できる人材育成を進めたい』と掲げています。この2つが本校の特徴かなと思います。
なるほど。それを実現させるために取り組まれていることは何かありますか?
井田先生1つの策としては、国際バカロレア教育を導入して認定校として活動しています。その理念に沿った教育プログラムを導入していますので、どんどん自分のやりたいことにチャレンジしてもらいたいという思いがあります。
そうなんですね。自分のやりたいことにチャレンジできる環境ということは、やはり活発な生徒さんが多いのでしょうか?
井田先生そういうわけではないですね。やりたいことは活発に見えることだけとも限らないので、人によって違ってきます。読書が好きな子もいれば、パソコンが好きな子もいますので。
それぞれの好きなことでチャレンジできる環境が整っているということですね。
井田先生そうですね。それぞれの自分らしさを失わない形で、良いところを伸ばしていく。且つ、世界に出ても国内でも将来社会に出て活躍・貢献できるような人間に育ってもらうための6年間にしたいなと思っています。
なるほど。自分らしさを伸ばすというお話がありましたが、各々得意分野がありますよね。それを先生方はどのようなことに気をつけて生徒さんの個性を伸ばしていっているのでしょうか?
井田先生そうですね。これも2つあると思っています。1つは、子供達が自分を曝け出しても大丈夫な雰囲気を作る学校であるということが大事だと思っています。
自分を曝け出しても大丈夫な雰囲気ですか?
井田先生例えば、ガキ大将みたいな子がいたとして、その子に遠慮して自分のやりたいことを言えないとか。或いは、先生に「これやりたいんだけど…」といった時に、「いや、それよりも先に勉強しなさいよ」と言われてしまうとか。
あぁ。それは嫌かも……。
井田先生そうでしょう。それに友達にも、「何か一緒にやろうよ」っていっても、面倒臭いって言われちゃうような環境だと、やりたいことってあまり積極的に言えなくなっちゃうと思うんですよね。
そうですね。
井田先生なので、子供達のいわゆる心理的安全性を担保するというような空間がきちんとあるようにしたいと考えています。
素敵ですね。2つ目の理由はどういったものでしょうか?
井田先生教員側のスタンスとして、トライ・アンド・エラーをしなさいと子供達に伝えています。失敗から学ぶということを重視しているので、本校では振り返りをすごく大事にしているんですよね。
振り返りですか?
井田先生そうです。成功しても、「そこから更に学ぶためには?」「更に良くするためには?」という話をします。それに、失敗したら失敗したで、「何が良かった?」「何が悪かった?」「次どうやって改善する?」というような振り返りの機会をどの場面でも作っているんです。
どの場面でも、というのは勉強面だけということではないということですか?
井田先生そうです。試験勉強、学校行事など、様々な行事においても常に振り返る機会を設けています。
学校行事にもですか?
井田先生はい。国際バカロレアでは、提示している目指すべき10の学習者像というのがあります。探究する人、知識ある人、考える人…などですね。
なるほど。
井田先生そのキーワードを使いながら自分はどういう人物像を今回目指そうかということと照らし合わせて、良かったこと、改善したこと、次どういうことをやるのかを繰り返すんです。
10個の学習者像があることにより、生徒も自分がどういうことを目指せばいいのかイメージしやすくなりますね。
井田先生教員側は生徒が失敗するのは当然だし、当たり前だと思ってます。失敗から学ぶ方が大切なので、そこにちゃんと本気で向き合えるように、我々も失敗自体は大事にはしないスタンスでいるんです。
なるほど。何事にも本気で向き合えるというのはいいですね。
井田先生そうなんです。子供達同士でも、生徒本人が心理的安全性をちゃんと感じられる。教員は常にトライ・アンド・エラーで、どんどん子供達を引っ張り上げていく。この2つがあって初めて、子供達が自分らしく主体的に伸びていけるんじゃないかと思っているので、ここは大事にしています。
ありがとうございます。振り返りはどのくらいの頻度で行っているんでしょうか?
井田先生そうですね。各教科での単純な定期考査だけではなく、学校行事のあととか、いろいろな課題で振り返りをすることも多いです。例えばこの前は文化祭もありましたが、文化祭の後にも。
文化祭の後にも振り返りをするんですか?
井田先生そうですよ。実行委員だけじゃなくて、そこに参加する一員として、何を目的で参加するのかというのを事前に確認するんです。それに対して、どうだった?ということの繰り返しなので。
どんなことについても振り返りをされるんですね。
井田先生そうですね。失敗から学ばせることを大事にしているので、失敗した時に何が原因か、次に同じ失敗が起こらないようにするにはどうする?ということを考えるのは重要だと思います。
それを大人になる前に実際に学校で学べるのはとても良い経験だと思います。
井田先生この前も説明会で話したのですが、失敗できる年代って中高生くらいしかないんですよね。
そう思います。
井田先生大人になって失敗したらとんでもないことになりますし、大学生でもなかなか難しくなるので。そうするとその安心してミスをできる経験や、ミスをする経験ができるというのは、中高の6年間なんじゃないかなと思うんです。
特に御校は中高一環ですので、環境の変化がないので生徒たちも安心して色んなことにチャレンジできますね。
井田先生我々がきちんとそういう話をするので、子供達も今までチャレンジしたことがないことにチャレンジしようという子が、学年でも出てくるんです。
興味深いですね。
井田先生実行委員をやってみたいと手を挙げる子も小学校の時には一切前に出たことがなかったという子もいたりします。ただ、先生から失敗できる年代は今しかないという話を聞いたら、自分もやってみようかなという動機で手を挙げたりする子もいます。そういうのが大事じゃないかなと思いますね。
私なんかは、失敗したら起こられちゃうから、チャレンジする場というのが少なかったかなという気がします。でも先生たちが後押ししてくれるという環境がすごい素敵だと思いました。
井田先生ただ、気をつけておきたいのは、別に「何度も失敗していいよ」ということではないんですよ。そこから学びなさいということなんです。
なるほど。
井田先生失敗しないようにどうするかというのが、当然最初の計画段階であって、ミスが発生しやすい可能性があるかということも予測させるんです。そしてそれに対する準備で何ができるのかを考えさせます。
ちゃんと先のことも見据えて計画を立てさせるんですね。
井田先生そうです。それで失敗するんだったらやむ無しなんですよね。でも、何も考えずにノープランでやって失敗したら、それはノープランだったから失敗するんだよ。という話なんです。
すごくわかりやすい説明と考え方ですね。
井田先生だから何もかも教員が手を出し、口を出し、甘やかしているということとはちょっと違うんですね。
なるほど。お話を聞いていても文化祭とかは「楽しめばいいよ!」という考え方しかありませんでした。
井田先生普通はそうですよね。
でも、そういう行事1つ取っても目的を持ってやらせてくれるんだというのに、とても衝撃を受けました。
~学習面のサポートについてもお伺いしました!~
ここまで御校の注目ポイントについてお聞きしてきました。次にサポート体制についてお伺いできればと思います。
井田先生はい。
早速ですが、学習面のサポート体制はどのようなものがありますでしょうか?
井田先生開智学園全体がそうなんですが、一言でいうと、オールインスクールということを謳っています。塾とか予備校に行かなくてもきちんと大学受験までサポートできる体制が整っています。
そうなんですね。私も以前、開智中学校を取材した際にも同じお話をお伺いしておりました。やはり開智学園全体で掲げている理念なんですね。
井田先生そうです。あとは長期休暇中の夏期講習とか冬期講習などの講習の授業もあります。5、6年生(高校2年、3年)になると受験に向けた放課後特別講座というのも用意しています。
それはどのくらいの時間を確保されているんでしょうか?
井田先生5年生だと毎日2時間。6年生だと毎日3時間になります。その午後の時間帯に予備校のように様々な授業を組むんです。
それは御校の教員が授業をしてくれるということでしょうか?
井田先生そうです。我々教員が担当するんですが、それを子供達は自分が目指す志望校に合わせて必要な科目を受講して受験に向けて準備していきます。もちろん、予備校や塾に通っている子は0ではないんですが、本校の授業だけで大学受験をしている子は多いという印象です。
学校内で大学受験までのサポートが受けられるのは嬉しいですね。それを聞いただけでも学習面のサポートはしっかりとされていると感じられます。
井田先生そうですね。ただ、学校としては自分できちんと選択をして欲しいというのが一番大事にしています。例えば予備校を利用するにしても、自分できちんと判断をして選択をして欲しい。
なるほど。
井田先生だから、例えば英語を自分は強化したいと思った時に、放課後特別講座で、その子に合った講座が週6日全てにあるかと言われたら、そうじゃないですよね。
そうですよね。
井田先生そうなった時に、ピンポイントでこの曜日は英語だけ受けるとか。自分で主体的に判断をしているかどうかが一番だと思います。個人的には予備校に通わなくても大丈夫ですということを売りにしているつもりもあまりないんです。
そうなんですか?
井田先生はい。本人がきちんと判断をした上で、自分に必要な取り組みができていればいいなと思うので、あまり気にしないですね。「放課後特別講座に絶対出ろ!」とも言わないですよ。
この放課後特別講座もこのカリキュラムがあるよということを提示して、生徒さん自身が選択していく。自分たちでしっかりと考えて受けることができるのが、なんだか大学みたいだなと感じました。
井田先生そうですね。あと、唯一強調してもいいかなと思うのは、放課後特別講座は本校の教員が行なっていますから、全部無料になっています。
それは確かに嬉しいポイントですね!
~自習室のサポート体制についても聞いてみました!~
次に自習室のサポートについてもお伺いできればと思います。
井田先生子供達は、放課後は自分の教室で残って勉強する子もいます。でも、静かに1人で集中して勉強したい場合には地下1階のライブラリーの中に個別のスペースとテーブル席があって、それを利用しています。
なるほど。
井田先生大体、高学年が利用していることが多いですかね。ライブラリーの中は私語厳禁なので、静かにやりたい子はそこを利用しています。先日も様子を見ていたら、高3の生徒が共通テストの過去問を自分で時間を計って解いていたりとかもしていましたよ。
私語厳禁の自習室なら集中できそうですね!
井田先生そうですね。一方で、低学年の子達はグループ学習などの課題も多かったりします。みんなで相談しながら各々違う教科などをやっていることが多い印象です。
そうなんですね。
井田先生でも、もんなで一緒にやろうよみたいな感じでやる子達は、地下の生徒ラウンジのテーブルに集まって自習していたりします。狭い校舎ではありますが、地下のスペースが中心となって自習を行なっていますね。
地下も有効活用しているんですね。
井田先生試験期間に入ると、1年生から6年生まで、自習室に生徒が大勢残って勉強をしていました。でも、中には自宅でやりたいという子もいるので、それはその子自身が考えてやっていることなので推奨しています。
ここでも、やはり自主性を重んじているんですね。
井田先生はい。あとは比較的男女ごちゃ混ぜで勉強していることが多い印象ですね。男女間で差をあまり感じなくて、むしろ一緒に勉強をやっている子も多いですね。
そうなんですね。自習室の利用時間についてはいかがですか?
井田先生大体、3時半くらいから最終下校時刻までとなっています。最終下校時刻は5年生までは平日は6時です。6年生は、放課後特別講座が7時近くまであるので、最終下校時刻は7時となっています。
なるほど。
井田先生なので、先ほどの予備校や塾を利用している生徒の話に戻りますと、そちらの自習室を利用しに行くという子もいたりします。
学校で静かに勉強したいという子は自習室が終了してしまった後に、予備校などの自習室を利用して、静かに自習の続きをするというのは良い使い方だなと思いますね。
~カウンセリングのサポートについても聞いてみました!~
次にカウンセリングのサポートについてもお伺いしたいと思います。こちらは御校ではどういった取り組みをしているんでしょうか?
井田先生スクールカウンセラーの方が週に3回来てくれています。生徒だけではなく、保護者もいっぱい相談されています。
保護者の方も相談ができるんですね。
井田先生特に低学年の保護者は、子供にどういう風に向き合って行けばいいんだろうかみたいな相談も多いみたいですね。
思春期に入っていますからね。そこは保護者の方も悩む方が多いのではないでしょうか。
井田先生そうですね。あとは、カウンセリングでいくと、スクールカウンセラーは本当に客観的、フラットな立場で対応するのが基本になります。一方で、担任や教員と生徒の対話の回数というのは圧倒的に多いと思っています。
先ほどの振り返りの話をしているというのがその理由でしょうか?
井田先生そうですね。それも含めて子供達と対話することが大好きな人間ばかりなので、そういう意味では色んな変化を感じやすいというのもあると思います。
話しやすい雰囲気を作っているというお話でしたので、生徒も色んなことを相談できるんだと感じました。
井田先生あはは。もちろんくだらない雑談もたくさんするのでそんな中で色んなところにアンテナを張って生徒の変化に気づけるようにしていますね。時には恋バナとかの話もきますけど。
恋バナですか!?なんだか面白いエピソードを聞いてしまいました。
井田先生小さい学校なので物理的にもですけど、生徒とも距離が近いんです。
生徒さんの雰囲気を見ていてもそう感じる部分が多いです。
井田先生そうですか。本校の校長が「子供達と目線を合わせて対応しよう」とよく話していますが、そういうことがしやすい環境でもあると思いますし、その環境ができつつあるんじゃないかなと思いますね。
素敵ですね。生徒さん達と話しをする機会は、先生達が別途声をかけていくといった環境なんでしょうか?
井田先生というよりも、双方から話しかけていくというスタンスですね。私も、休み時間などに廊下を歩きながら生徒を捕まえて話して、捕まえられて話してということが多いです。
いい関係性が築けていますね。
井田先生お昼休みも子供達がご飯食べているところにちょっかい出して行って色々話を聞いていますね。そうするとやっぱり色んな話が出てくるので、人間関係の話や勉強の心配なんかも聞いたりしますね。
その何気無い日常会話の中にたくさんの情報が詰まっていますね。
井田先生だからそういう意味では、色んな教員がやっぱり子供達にどんどんちょっかいを出しながら、色々話を進めていくことが多いと思いますね。
なるほど。その光景がちょっと目に浮かぶ気がしますね。あったかい学校だなという印象を持ちました。
井田先生ありがとうございます。
~開智日本橋中学校への通いやすさについては??~
次に学校への通いやすさについてお伺いできればと思います。
井田先生最寄り駅の浅草橋駅ですと、JR総武線の各駅停車と都営浅草線があります。そこからだと徒歩3分ぐらいですね。
私も今日、浅草橋駅から歩いて来ましたが、本当に近いなという印象です。
井田先生人通りも多いですし、本校の途中に交番もあるので安全面は確保されているかなと思います。いつも交番の方に見回りの時間を作って頂いて、登下校を見守ってもらっています。
安心感がありますね。
井田先生もう一方で、馬喰町駅と馬喰横山駅ですと、地下道をずっと歩いてこられるんです。ですので、雨が降っても傘を持たなくてもダッシュでOKみたいなことを冗談で言ったりしますね。
通ってくる生徒さんは結構遠くからこられる方もいるんでしょうか?
井田先生そうですね。エリア的にも幅広いですね。総武線の快速とか、横須賀線と繋がっていたりするので、横浜方面から来る生徒もいます。
秋葉原駅を利用する生徒もいるということですが。
井田先生秋葉原駅だと、つくばエキスプレスもありますから、茨城方面から来る生徒もいますね。
本当に多方面から通われているんですね。
井田先生京浜東北線とかで埼玉方面からも来る生徒もいますので、本当に多方面から通ってもらっています。
そんな状況の中で、何か工夫されていることはありますか?
井田先生やっぱりお子さんが低学年の時は朝のラッシュが心配だと思うんですよね。それもあって、実は登校時間が少し早めにしているんです。
具体的には何時に登校するんでしょうか?
井田先生8時10分に登校していますね。授業開始が8時40分なんですけど、8時半までに登校するのとでは朝のラッシュに結構な差があると思うんですよ。
なるほど。
井田先生だからちょっと早めの登校時間に設定していたりします。体の小さい中学1年生が大きいカバンを背負ってラッシュの電車に乗るというのは大変ですからね。
大人に揉まれて電車に乗って来るのは大変ですよね。
井田先生本当に微々たる工夫なんですけどね。
でも、その微々たる工夫が生徒達にとっては大事なのだと感じます。
井田先生ありがとうございます。
~開智日本橋中学校の試験について詳しく聞いてきました!~
試験のお話もお伺いさせていただければと思います。
井田先生はい。
御校の入試合格に向けて受験生はどういった勉強をすればいいのかを教えていただけますか?
井田先生11月末に出題傾向説明会というものをオンラインでやりますので、そちらもご確認いただけると嬉しいです。
説明会をやってくれるんですね。
井田先生そうなんですよ。ただ、本校の入試問題は、ものすごく長い長文を読ませるとか、記述が多いとか。そういう、なにか特徴的なものがあるのかと言われればまだまだ出していないんです。
そうなんですね。
井田先生最近の入試の流行りでいうと、プレゼン入試とか英語入試とか、色んなものがありますよね。
ユニークな入試が増えてきていると私も感じております。
井田先生ですが、本校としては、子供達に身に付けてもらいたい能力は入学してから我々が伸ばすという考え方なんです。そういう意味で、入試で求めている力というのは、基礎学力が身についているかどうかが重要です。
なるほど。
井田先生つまり、自分でその知識を身につけることができるかどうかというのを見るのが一番フェアだろうと考えています。なので、本当にオーソドックスなスタイルの入試問題になるように作問しています。
合否の分かれ目などは、どのような点にあるのでしょうか?
井田先生やはりミスがあるかどうかです。難問を解けるかどうかというよりは、ミスによって合否が分かれるパターンが毎年圧倒的に多いですね。
オーソドックスな問題だからこそ、小さなミスが響いて来るんですね。
井田先生だから受験生に伝えるとすれば、解ける問題を確実に得点に結びつけるようにしておくというのが大切ということ。そのための工夫をして欲しいなと思います。
なるほど。
井田先生どの学校の入試問題も、満点を取らないと受からないという問題ではないんです。そうすると、7~8割とっていればOKなわけですよね。
確かに。合格ラインにいればいいんですよね。
井田先生そうです。例えば、『問題の8割ぐらいしか解けなかった。だけど、解いたところは全て当たっていた』という人と、『問題全部に手をつけたけど8割しか当たっていなかった』という人だと、実は前者の方が価値が高いです。
そうなんですね。
井田先生なので、やったところを全部正解するということを意識しながら練習をしてもらうといいですね。
先ほどミスがないようにというお話でしたが、どのようにミスを減らせばいいのでしょうか?
井田先生その質問は受験生や保護者の方からもよくもらいますね。「うちの子、ミスが多いんですけど」というような。そんなお悩みにいつもアドバイスしているのは、テスト時間中の見直しの具体的な方法をお話ししています。
え?見直しの具体的な方法ってなんですか?
井田先生全員とは言いませんが、ミスが多い生徒の保護者は子供達に対して、「ちゃんとテストで見直ししなさいよ」とおっしゃると思うんです。
そうですね。私もよく言われていました。
井田先生でも、それに対して具体的な方法ってあまり言っている話は聞かないんですよね。
確かに、言われてみればそうですね。
井田先生ただ、見直しっていうのはものすごく難しいと私は思っているんです。例えば、大人が原稿をミスがないように書いたら、時間を空けて見直ししたりとか、別の人に見てもらう、プリントアウトしてもう1回チェックしたりしますよね。
自分1人では不安だから、私も大事な書類とかは別の人にWチェックしてもらっています。
井田先生そうでしょう?大人でもそういうことをするのに、子供達は試験中だからそれができないんですよ。
そうですよね。
井田先生それなのに、自分が当たっていると信じて答えているものを見直さなきゃいけない。これ、どう考えても見つかるわけがないですよね。大人でも同じ条件だと見つかりませんよ。
大人でも見つからないのに、子供達はどうしたらいいんでしょう?
井田先生だから、私は子供達に「いつも平均でどのくらいもったいないミスをしていますか?」と聞いてみるんです。
なんと!
井田先生そうすると、「平均すると3つくらいもったいないミスがある」と。じゃあ、試験の見直しをするとき、もし見直しの時間があるなら、3つ探しに行きなさい。という話をするんです。
あぁ。なんだかすごく腑に落ちるというか、わかりやすいですね!
井田先生その話をすると、「自分の答案には3つのミスがあるはずだ」と。それで、「3つ見つけるまでやってごらん」と、頭の切り替えをさせる話をよくするんですよね。
なるほど!
井田先生それで3つ見つかれば、1つの教科で3つミスが見つかると、確実に10点以上は違ってきますよね。
そうなれば合否の可能性も違ってきますね!
井田先生そうです。もう手も足も出ない問題っていうのは、実際には試験の中で1、2個くらいしかないんです。それなら、それは捨ててしまってもいいわけです。
確実に点数を取ると考えたら、その勇気も必要ですね。
井田先生そうです。受験生はもうとにかくミスを減らす工夫をどう身につけるかなんです。自分が解くスピードは遅いけどミスがないのならば、先ほども言った通り合格点まで取れればOKなんです。
なるほど。
井田先生逆にゆっくりすぎて半分しか解けないんじゃ意味がないんですが、その辺の匙加減は自分で考えてごらんという話はよくするので、そこがポイントかなとは思いますね。
私が学生の時にそのお話を聞いていたかったなと、心から思いました。
井田先生そうですか。嬉しいです。
~受験合格に向けて保護者が準備しておくことはありますか?~
今、受験生が入試に向けて準備しておくことをお聞きしました。
井田先生はい。
併せて、保護者の方がお子さんの受験に向けて何か準備することはありますでしょうか?
井田先生そうですね。保護者にいつもお願いをすることは、とにかくお子さんは小学生であることを忘れないでおいていただきたいということです。
なるほど。
井田先生体調面もメンタルも確実に波があるんです。なので、小学生だってことを忘れないようにしておかないといけない。指摘することが、まるで会社の部下に指摘するみたいな展開もあります。
保護者の方も必死になってしまいますよね。
井田先生自分のお子さんが最大のパフォーマンスを発揮できるように何をするのかというのが、常に判断の軸にあって欲しいなと思っています。
大事ですね。
井田先生入試本番で必要な点数を取ることが重要なので、全てにそれが枕詞として付いていれば色んな指摘をしてもいいと思っています。
なるほど。
井田先生でもそこにちょっとでも論理的に繋がらないかなと思う場合は、指摘するのをやめた方がいいと思うんですよね。お子さんの性格にもよりますが、厳しく接してあげればいいかというと、なかなかそうでもないと思います。
そうですよね。
井田先生何苦楚(なにくそ)と思える人って実はすごく少ないと思うんですよ。
わかります。全員が全員、スポーツマンのように負けん気が強いとは限りませんよね。
井田先生そうなんです。そうなると、大部分の人が、怒られて、ダメ出しされて、何苦楚って思わないんです。その前提で接してあげないと最大のパフォーマンスを発揮することには繋がらないんです。
なるほど。
井田先生だからその辺りは保護者の方に一番気をつけてもらいたいなというところですかね。
如何に良い状態で本番に望めるのか。それは受験だけではなく、色んな場面でも共通して言えることだと、私も思っています。
井田先生やっぱり受験生にとって、最後の拠り所は保護者なんです。だからお父様とお母様には役割分担されてもいいと思うんです。
役割分担ですか。
井田先生おすすめは、お母様はご飯とか健康管理などの、メンタルサポートをしていく。お父様は勉強の目標に向けてどんと構えて「次どうする?」「どんどんチャレンジしろ!」というような役割分断ができるといいと思いますね。
すごく理想的なサポートの仕方ですね!
井田先生私も中学受験の塾で10年くらい代表もやっていたので、その時にも保護者によく言っていたこととがあるんです。
どんなことでしょうか?
井田先生中学受験をしている年代で、そのお子さんに接するのはあなたも初めてですよと。
興味深いです。
井田先生兄弟がいない一人っ子の場合には、中学受験をさせるのが初めてという認識は持ちやすいんです。でも兄弟がいて、下のお子さんだと、1回自分は経験しているわけなんですよね。
そうですね。
井田先生でも、子供が違うので同じ接し方で、同じように行くわけがない。そう言う意味で、保護者に対して「受験に一緒に向き合うのは初めてですよ」という言い方をわざとするんですよね。
私も2番目なので、その言葉は胸に刺さりますね。
井田先生あはは。そういう認識を持ってもらいながら、一緒に受験を楽しみながら、ミスもしつつ、でも前進し続ける。そんな考え方ができるといいかなと思いますね。
素晴らしいお話に感動してしまいました。
~受験生へのメッセージ~
最後に受験生へのメッセージを頂ければと思います。
井田先生先ほど受験本番でミスをしないようにといったことも大事です。ただ、実はすごく大切なことは、中学入試というのは1つの区切りではあるけど、学ぶことや勉強はこれで終わりではないということです。
なるほど。
井田先生これから専門的なことをどんどん知識として身に着けていこう。深く学んでいこう。ということなので、できれば受験勉強も楽しんでもらいたい。学ぶこと、新しいことを知ることが楽しい。或いは、新しいことができるようになることが楽しいと思えるように取り組んでもらえるといいかなと思います。
大事なことですね。
井田先生受験勉強は楽しんだ者勝ちだと思いますね。模試とか過去問の練習をして打ちのめされてしまう子もいるんですが、それは本番ではなく練習なので間違えていいんです。できないところがこんなに見つかったって思いなさいという話をしています。
そのお話はすごく共感できます。
井田先生受験はどうやったら最高得点を出せるのかを考える、点取りゲームかなと思います。自分をゲームのプレイヤーとしてどう動かして最高得点を取らせられるか。そういう感覚でやってもらうと受験勉強についてはいいかなと思います。それで、学習根本については学び続ける、続けられる、というように取り組んでもらえば、きっとどの学校に行っても活躍できるようになると思います。うちも是非そういう子に来て欲しいなと思っています。
~ インタビューを終えて ~
生徒にはミスを恐れず挑戦させることを大事にしている開智日本橋学園。その考え方は誰からも信頼されるリーダーの資質を持った人材を育成するという教育方針にもあるように、将来幅広い分野で活躍する人材が育っていると強く感じました。学ぶ楽しさを追求しつつ切磋琢磨する姿に明るい未来が見えるようでした。
学校の特色
授業
部活動
好きなことに夢中になる
週4回の部活動は、生徒が主体的に活動する流れができています。共学化して10年となり、嬉しい報告も上がってくるようになっているのは自分たちが考えて取り組んでいる成果が結果として結びついているから。部活を通して、仲間と切磋琢磨する自発性を育てています。
学校行事
5年生が最上級生として運営する学校行事
開智日本橋の目玉行事といえば、『体育祭』と『開橋祭』。5年生の実行委員が主体となり800名近くの生徒を動かします。生徒の主体性を大事にしているからこそ、自分たちがやりたいことに全力で取り組めるのが特徴です。
合格実績
基本情報
住所 | 〒103-0002 東京都中央区日本橋馬喰町2-7-6 |
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