• 2025年1月30日
  • 2025年1月30日

大妻多摩中学高等学校インタビュー特集

大妻多摩中学高等学校の校舎正面

イベント日程

注目ポイント!

大学進学がゴールではない。人生のキャリアを見据えた教育方針。
大妻多摩では120年前から女性のキャリアを意識した教育を行ってきた。理系というイメージが強いが、現在はグローバル教育にも力を入れる。「わたしの力を、未来のために」というスローガンを合言葉に、多方面で活躍できる人材を育成している。

インタビュー

大妻多摩中学高等学校の生徒さんにインタビューしました!

大妻多摩中学高等学校の生徒さんにインタビュー

~ずっと憧れていたターム留学_異文化に触れて学んだこと~

本日は大妻多摩中学高等学校にお邪魔しています。本日は生徒さんに学校の魅力や頑張ってきたことをインタビューしたいと思います!

A.Yさんよろしくお願いします。

留学のこととか、探究のお話などを聞かせてもらえればと思っています。A.Yさんは現在高校2年生ですよね。

A.Yさんはい。そうです。

まずは、ターム留学のことをお聞きしたいんですが。この留学に行こうと思ったきっかけはなんだったんでしょうか?

A.Yさん高校1年生の三学期に留学に行きました。元々国際関係に興味があったのと、海外は行ったことがなかったので、より海外への憧れや多くの方と話して異文化交流をしたいという思いが強かったのが一番のきっかけですね。

そうなんですね。

A.Yさんでも、留学したくてもそれまでは全く成績が追いついてなかったんです。でも、中学3年生の時の担任の先生に出会って、成績を上げられるようになったんです。

留学に行くにも成績が一定以上取れていないとダメなんですね。

A.Yさんそうなんです。私の場合は数学が全くできなくて、それまでは留学を諦めていたんです。でも、中3の時に「頑張ろう!」と先生が言ってくださって。まだ英語が好きだったこともあって、中3から1年くらいをかけて留学に行けるようになったんです。

そこからの挽回というのが素晴らしいなと思うのですが、やはり留学への憧れが強かったからこそ努力できたということでしょうか?

A.Yさんそうですね。やはり先輩方の写真を見たり、お話を聞いたりする中で、短い期間だけど貴重な経験をしていることを知って、「やっぱり諦めたくない!」という思いが大きくなりました。だから頑張れました。

成績を上げることができて、実際に留学に行けると決定した時はどう思いました?

A.Yさん周りの人に比べるとスタートが遅かったので、すごく嬉しかったですね。よりこの留学を頑張ろうという気持ちが強まりました。

すごく嬉しかったんだろうなという思いが言葉にも乗ってきているのが伝わってきます!

A.Yさんはい。本当に嬉しかったです!

ターム留学はどの国へ行ったんでしょうか?

A.Yさんニュージーランドのオークランドです。ニュージーランドでは割と中心都市になります。

そうなんですね。実際に留学に行ってみて、一番何を得られたと思いますか?

A.Yさんニュージーランドは多民族国家なので、いろんな国の人がいるんです。向こうで通っていた学校も女子校でしたが、10カ国以上の人たちと友達になることができました。その中で国の文化であったり、世界情勢とかを聞く機会も多くありました。

いろんな人と話す中で印象に残っている話などはありましたか?

A.Yさん例えばアフリカの子だったら、「まだ銃が使われているよ」とか。少し都心から離れるだけで危険な思いをしている人が多いとか。ニュースだけじゃわからない話も聞くことができました。

なかなか直接聞くことができないようなお話を聞けたんですね。

A.Yさんそうですね。あとは食文化の話なんかはコミュニケーションを通して知ることができたので、聞いていてすごく面白かったです。英語も国や地域によってしゃべり方や使う言葉も違ってくるので、友人との会話の中で若い子達が日常的に使う言葉や現地の人の言葉の言い回しを知れたりと、日本にいただけでは得られなかったことがかなり多かったです。また多民族国家なので、みんなお互いを認め合う気持ちが強くて、優しい人が多かったなと感じます。

とてもいい経験をしてきたんだなと、お話を聞いていても思います。

A.Yさんそうですね。本当に、認め合うことって大切なんだなとか。お互いの文化を知り違いを認め合うことが一番国が世界的に発展して、一人一人が幸せになることができる世の中を築くきっかけになるのかな、というのは毎日肌で感じていました。だから本当にニュージーランドに留学してよかったなと思っています。

~自分の好きなことを追求する_マーケティングに興味を持った理由~

ここまで留学のお話を聞いてきましたが、ここからは探究活動のお話についても伺っていきたいと思います。A.Yさんは、マーケティングに興味があるということでしたが、探究活動もマーケティングに関するテーマであったとか。

A.Yさんそうなんです。

そもそも、マーケティングに興味を持ったのはどうしてなんでしょうか?

A.Yさん理由は2つあるんですが、一番大きいなと思うのは父の存在ですね。
父はお菓子関係の仕事をしているんですが、お菓子を作る人ではなく、マーケティング関連の仕事をしています。それこそ、私も小さい頃は学校の先生や、お菓子作りが好きなのでパティシエになりたいとか、いろいろ夢を持っていました。でも、父の仕事をしている姿を見ていると自分が知らない職業や仕事がたくさんあることを小さい頃から感じていました。

お父様は企画などのお仕事をしているということでしたが、A.Yさんがそのお仕事について身近に感じる機会というのはどういったところだったんでしょうか?

A.Yさん実際に小さい頃から今も、「どういうお菓子があれば嬉しい?」とか最近だと、「若い人たちの中で流行っているもの(キャラクターとか)は何がある?」という質問を結構されるんです。その度にスケッチブックに絵を描いて「こういうお菓子があったら小さい子は喜ぶと思う」というアイディアを出したり、私が普段目にする流行のものなどを教えたりして、父と会話することが多かったんです。

もう、マーケティングに大いに貢献しているじゃないですか!

A.Yさん全然まだまだです。でも、元々新しいアイディアを考えることはすごく好きだったんです。

お父様の影響力が強いですね。

A.Yさんそうですね。

先ほど、マーケティングに興味を持ったこととして理由を2つ上げていましたが、もう1つの理由も聞かせてもらえますか?

A.Yさん2つ目の理由は、この学校での文化祭です。

文化祭ですか。

A.Yさんはい。中学3年生の頃にクラスの総合責任者というのをやらせていただいたんです。その時に文化祭のテーマとして、お祭りをクラスでやったんです。総合責任者としてどうやったらお客さんがたくさん入ってくれるとか、楽しんでもらえるかというのを考えていきました。すごく大変だったけれど、実際に楽しんでくれる方の姿を見れたことがすごく嬉しかったんです。その経験を通して、自分は人のためになることとか、どうやったら人が喜んでくれる商品を作ることができるんだろうとか。効率よく多くの人が店に入ってくれるためにはどうしたらいいんだろうとかを考えることが楽しいなと気付きました。

そうなんですね。人のためになることで、自分も楽しめることにたどり着けたというのは嬉しいですね!

A.Yさんそうなんです。それで、自分で調べてみたら、マーケティングにも開発業であったり、戦略だったり、たくさんの種類があることを知ったんです。その中で、自分が本当に興味を持っていることは開発と戦略だということに気づいて、そこからマーケティングに興味を持ったんです。

身近にお父様というマーケティングの先輩がいて、自身でも文化祭でマーケティングの戦略を考える機会があって、より興味が深まったんですね。

A.Yさんそうですね。今はいろんな大学が主催しているオープンキャンパスでの経営学部の体験講義などに参加する中で、より自分がやりたいことってこれかもしれないと日々憧れが強まっています。

本当に意欲的に活動されているんですね。

A.Yさんでもそれも、先ほど話した留学が一番影響が大きかったんじゃないかと思っています。何でもまずは挑戦しようというのは、小さい頃から両親が興味を抱いたものに挑戦できる環境を作ってくれていました。だから留学することで、より挑戦することの大切さや意義を知ることができたと思っています。

そうなんですね。マーケティングの探究を始めたのはいつからなんでしょうか?

A.Yさん高校1年生で探究の授業があるので、そこではもうマーケティングをテーマにしようというのは決めていましたね。留学先で自分のテーマの調査をする人もいたりしますので。

同時並行じゃないですが、留学でチャレンジできる場と自分の興味が持てることがうまく繋がってきたということなんですね。

A.Yさん本当にそう思います。

~本当に興味を持ったことを研究テーマに!_「自由すぎる研究EXPO2024」入選~

お父様との温かいエピソードも聞けまして、今は積極的にいろんなワークショップに参加しているということでした。そのマーケティングの探究で外部の大会に応募されたと伺いました。

A.Yさんはい。「自由すぎる研究EXPO2024」というのに参加しました。

参加されて入選されたということで、おめでとうございます!

A.Yさんありがとうございます。

この辺のお話を伺っていきたいと思うんですが、これは学校が毎年応募しているものになるんでしょうか?

A.Yさん学校が団体で応募してくださいます。探究の授業でA~Fくらいまでのグループに別れて各グループ、先生方が選んだ2名くらいがみんなの前で発表します。そのメンバーがこの「自由すぎる研究EXPO2024」に応募します。

じゃあ、A.Yさんも先生方に選ばれたということですね。

A.Yさん私がちょうど3学期に留学でいかなったので、帰国してから当の先生から「こういうのがあるんだけど応募してみない?」と言われたんです。「機会があるならお願いします!」という返事をして今回の参加が決まりました。

ちょうど留学に行っていている時だったんですね。タイミングが少しでもずれていたら参加ができなくなっていたんですね。ここまでのお話でも全てのタイミングがうまく合っているなと感じます。

A.Yさんそれは本当にそう思います。

入選したテーマなんですが、「パッケージの秘密に迫る」というものでしたね。マーケティングの興味があるということはお聞きしましたが、なぜパッケージにしたんでしょうか?

A.Yさん元々この大会があることは知っていたんです。賞を貰っている先輩もいたので、自分も参加できるなら本当にやりたいと思っていました。それで過去の受賞のものを見ると全部SDG’sに関連していたんです。それで始めは私もSDG’sに関連したものをやろうと思っていたんです。でも先生と相談した時に「本当に自分がやりたいものをやったほうがいい」ということをお話ししてくださって。それならマーケティングにも関連していて、周りの身近なもので何か研究できることはないかなと考えた時、パッケージなら調査もしやすいと思い、このテーマにしました。

確かにパッケージはとても身近なものですよね。

A.Yさんそうなんです。パッケージも最近だと色々種類があるんです。そういうのをたくさん見る中で、パッケージって商品にとって重要なんだとか、売れている商品には何か関係があるんじゃないかって思ったんです。

着眼点が素晴らしいなと思います。

A.Yさんありがとうございます。パッケージって、例えばポテトチップスとかはもう昔から変わらず、ずっと売れていますよね。その時に、「なんでこの商品だけ売れるんだろう?」と思った時に視覚から最初に入るパッケージについて詳しく知りたいと思ったんです。

なるほど。私も結構、本をジャケ買いすることもありますが、視覚情報っていうのは確かに選ぶ基準としては大きいと思いますね。

A.Yさんそうですよね。

このパッケージの調査はどのように進めて行ったんでしょうか?

A.Yさんまず始めに人気のお菓子をあげて、色々なパッケージを見ていきました。そこから始めにInstagramでアンケート調査をし、「皆さんは新作のお菓子を買う時に、イラスト・色・フォント・キャッチコピーの中で何を決め手にしていますか?」というのを聞きました。その中で、パッケージとイラストという回答が多かったですね。その結果を元に、自分で今売られているお菓子のキャッチコピー、色、イラストとフォントの4つに項目分けをして探究していきました。

なるほど。結構細かく調査を行っているんですね。

A.Yさんはい。イラストだったら、カルビーのポテトチップスのポッタくんが真っ先に浮かんでくるとか。

確かに、カルビーはあのジャガイモのキャラクターしか浮かんでこないですね!

A.Yさんあとは、「OREO」と「Noir」は類似商品だけど、フォントや色や相対性のあるものにして差別化することで、売り上げを上げているんです。あとは、キャッチコピーなら、最近だとドン・キホーテのお菓子がイラストとかを一切使わずにキャッチコピーだけでお菓子を売っているんです。

へ~、そうなんですね!!

A.Yさんそれで、先程の調査結果を基にパッケージを作り、地元のお菓子屋さんを訪ねました。

地元のお菓子屋さんですか?

A.Yさんはい。そこでお芋のお菓子が売られているんですが、そのお芋のお菓子のパッケージをどういう思いで作っているのかを聞いてみたり。実際に自分でパッケージを作る許可を頂けないかを交渉したりしました。

す、すごい行動力ですね。その地元のお菓子屋さんは手作りのお芋のお菓子ってことですか?

A.Yさんそうなんです。それで交渉の結果、実際に販売はしないのですが、探究活動の中で作ったパッケージの許可と名前を出させて頂く許可をいただきました。そして、イラストとキャッチコピーの2つに着目したパッケージを作って、それを「どっちのパッケージなら買いたいですか?」という調査を行いました。

それは、イラストとキャッチコピーのどっちに軍配が上がったんですか?

A.Yさんキャッチコピーでしたね。イラストの方が少なかった理由は、お菓子にお酒が使われていて小さい子が手を出しにくかったというのが、調査で見えてきたことでした。

今お話を聞いていて、ただお菓子屋さんに話を聞きに行っているだけじゃなくて、パッケージを自分で作って調査をしている。その一歩踏み込んでいるのがすごいなと感じました。よく、そのお菓子屋さんも快く許可してくれましたね。

A.Yさん始めは本当に怖かったですよ。今使っているパッケージのこだわりを熱く語ってくださって、結構厳しい言葉もいただきましたが、最終的には許可してくださいました。ありがたかったですね。

それをちゃんと交渉して「いいよ」と言ってもらえるところまで話を持っていけるというのがすごいですよ!こういうところでも、A.Yさんが行っている挑戦の成果というのが活きてきているなと思いますね。

A.Yさんそうですね。許可が出なかったら調査できなかったので、良い返事をいただけた時はほっとしました。

そこまでちゃんとやり切った結果が、入選という成果を勝ち取っていると感じました。素晴らしいです!

A.Yさんありがとうございます。

実際に調査を終えて、成果をまとめたものを大会で発表して入選を果たしたわけですが。入選と聞いた時はどんなお気持ちでしたか?

A.Yさん一次審査、二次審査があって、今年は例年に比べて応募人数が多かったこともあり一次審査で落ちている人も結構いたんです。だから、そもそも一次審査も突破できると思わなかったので、その時点ですごく嬉しかったんです。それで、二次審査を突破できた時は、自分のやりたいことをちゃんと突き進めて探究してよかったなと思ったのと同時に、純粋に嬉しかったです。

そうですよね。テーマをSDG’sにしていたらこの結果にはなってなかったかもしれませんしね。本当に自分のやりたいことを突き詰めた結果だと感じます。

~世阿弥×ベートーヴェン_三菱未来育成財団高校選抜探究リーグの参加~

この「自由すぎる研究EXPO2024」に入選された後に、「三菱未来育成財団高校選抜探究リーグ」というのに参加されているんですね。

A.Yさんはい。現在もまだ続いている大会になります。

これは探究の大会で賞をもらった人のみが出場できる大会と聞いています。やはりこれは、「自由すぎる研究EXPO2024」の結果があったから参加できたということですね。

A.Yさんそうですね。

こちらはチーム戦で、主催側から出されたお題に沿ってリーグ1~3まで戦って順位を競うと聞いています。

A.Yさんそうです。私のチームは私含め高2が2名と、高1が2名の4名でチームを組んでいます。

このチームはどうやって選ばれるんでしょうか?

A.Yさん昨年参加した高2の人が1人いるんです。その子がまず私に声をかけてくれてました。でもその時は少し考える時間が欲しくて即答はしなかったんです。

そうなんですね。

A.Yさんその後、誘ってくれた子が全校集会で高1に「探究リーグがあるので参加しませんか?」と呼びかけていたんです。その時に決心がつきまして、機会があるならやりますと返事をしたんです。

全校集会で呼びかけるというのも、なかなか勇気がいることですよね。

A.Yさん実は毎年全校集会で呼びかけているんです。

そうなんですか?伝統なんですね。

A.Yさんまだ3年目なので、まだ伝統にはなっていないんですよ。先生から聞いた話だと、今の大学1年生の先輩が初めて全校集会で呼びかけて、それが続いているということらしいです。

なるほど。

A.Yさん今回呼びかけてくれた子は、たまたま中3の時の同級生だったんです。

それもご縁ですね!やっぱり、知ってる人と全く初対面の人と組むのとでは心持ちが違う感じがします。本題に戻りますが、このリーグ1はどんなテーマだったんでしょうか?

A.Yさんリーグ1は「能」と関連させて、「世阿弥から読み解く、世阿弥と能」というお題が出されました。まず課題が出されるんですが、実際に能をやっている方の動画を見たり、世阿弥の本とかを読んで研究をしていくんです。

「世阿弥と能」とは、また難しいテーマですね。

A.Yさん難しいですよね。他のグループは結構調べ学習がメインでやっていたんですが、それだけではダメだと思っていろんな方向に思考を飛ばしていきました。

なるほど。

A.Yさん世阿弥って今でも語り継がれているすごい人なので、その才能があるというのが何かで繋げられないか?と考えていきました。世阿弥を代表する3つの要素、「花」と「型」、それと世阿弥の言葉で「初心忘れるべからず」に担当を分けました。

A.Yさんはどれを担当したのか、またどんな研究をしたんですか?

A.Yさん私は「花」を担当しました。世阿弥には2つの花があって、その花に関連させながらベートーヴェンと世阿弥を掛け合わせていきました。

世阿弥とベートーヴェンですか?

A.Yさんはい。ベートーヴェンっていろんな言葉を残しているんですが、その中でも「こんな私が無から曲を作り得ること自体が神の存在する証拠なのだ」という言葉を残しています。それで、能楽師の人に「どういう気持ちで能を舞うのか?」とインタビューをしている映像を見たら、「能を舞うときの心情は神様と繋がるために無心でやっているんです」というお話をされていたんです。

神という共通点がありますね。

A.Yさんそうなんです。やっぱり才能がある人というのは共通点があるんだろうなと思いまして。世阿弥の言葉も、「若い頃に諦めずにやることで後々花が咲く」という教えだったんですが、その世阿弥の人生論とベートーヴェンの人生がとても似ている点が多かったので、掛け合わせようと思ったんです。

なるほど。

A.Yさんベートーヴェンが耳が聞こえなくなったのが25歳頃で、そのハンディキャップを抱えながらも、後世に語り継がれる曲を残している。その才能であったり、若い頃の話などをたくさん織り交ぜてリーグ1では発表をしました。

お話を聞いていて、とても斬新だなって思いましたね。世阿弥とベートーヴェンを掛け合わせるなんて、すごい変化球だなって思いますね。なぜベートーヴェンにたどり着いたのかというのは、個人的にはとても気になります。

A.Yさんそうですね。チーム内でテーマ別にした時に、「型」を担当した子がクリスチャンディオールなどの偉人を取り上げていたんです。偉人と型を結びつけられるという発想を目の当たりにして、私も誰か偉人と関連させた方が分かり易いかもしれないと思いました。それで私も偉人でと考えた時に、天才と呼ばれ、若い頃に何かあった人と考えて頭の中に浮かんだ人物が、ベートーヴェンだったんです。

型を担当した人も、すごいところに発想を飛ばしたなと思いますが、A.Yさんも頭の中に浮かんだのがベートーヴェンというのは驚きですね。本当にきちんとした知識がないと「音楽家」ということで終わってしまうじゃないですか。

A.Yさん昔、伝記を読むことが好きだったので、それで得た知識が大きかったんだと思います。

それでも、耳が聞こえなくなって、最終的にはピアノにかじりついて振動で音を感じて曲を作っているとか、知識がないと思考を持ってこられない。それを探求にも活かしているのは素晴らしいと思いますね。

A.Yさんありがとうございます。

しかし、この大会のお題で、能と世阿弥が出て来るところがなんとも凝っていますね。難しくないですか?

A.Yさんすごく難しいです。

日本文化を知っていないと「世阿弥って誰?」「能ってなに?」ってなりますよね。

A.Yさん確かにそうですね。難易度が高いと思います。

それがこの後もリーグ2、リーグ3と続いていくんですね。

A.Yさんそうなんです。今まさにリーグ2の課題に取り組んでいる最中なんです。

ちなみに話せる範囲で大丈夫なんですが、リーグ2はどんなお題なんですか?地球規模の課題という、これまた難しい課題が出そうな感じでしたが…。

A.Yさんこれも難しいお題なんですけど、環境活動家の方が提示した課題になります。その方はアフリカの貧しい人たちを救うために起業された方なんです。活動としては、実際に貧しい人を助けているという発信をされていて、その中での人との繋がりがとても大きいと言っていました。そこで、どうやったらこの環境活動に興味があるけど、自分からはなかなか活動が難しいと感じている人が積極的に活動に参加できるか。その環境活動への提言をするというのが課題なんです。

予想以上に難しいお題ですね…。

A.Yさん今は、その方の経験を参考事例としてみんなで調べていまして、対象の人に対して「この方のように環境活動に積極的に参加するためにはこうしたらいいですよ!」という考えをまとめて、撮影をする予定になっています。

なるほど。今まさに、その考えをまとめているんですね。それは、いつまでに完成を目指しているんですか?

A.Yさん今週末(撮影当時)がこのリーグ2の締め切りなんです。

こ、今週末!?

A.Yさんいつもみんなバタバタで…。忙しい中で作成しているんです。

そ、それはもう大体のコンセプトなどは見えている感じなんでしょうか?

A.Yさんそうですね。あとは撮影して、編集したりすれば。明日、明後日くらいにはできると思います。

本当にもう終盤に差し掛かっているんですね。そこからリーグ3があって、順位が決まるんですね。

A.Yさんはい。ドキドキです…。

ドキドキしますよね。そのあとは他のチームとの交流会もあると聞きましたが、どこか気になっているチームなどはありますか?

A.Yさんありますね。もうすごいチームはレベルが本当に高いんです。全国から集まっているし、今年は27グループくらいでいつもよりも参加が多かったんです。

先ほどの「自由すぎる研究EXPO2024」も参加人数が例年より多かったと言っていましたが、どうなっているんですか今年は!

A.Yさん南は沖縄の高校までいましたので、やっぱり参加人数は多いですね。前回の1リーグもなんとかベスト8には入れたんですけど、大人の評価と生徒からの評価が全く違う見解になって戸惑ってしまいました。生徒からの観点だと、私たちはうまく順位が取れなかったんです。逆に大人の方が評価が良かったんです。

逆にこんなに難しい課題の中で、大人の評価と生徒の評価を一定に取れるチームってあるんですか?

A.Yさんあると思いますね。1位をったチームは京都の高校だったんですが、昨年も1位を取っているみたいです。そのチームは見ていてもすごい惹き込まれる発表をしていましたので、違いというのを見せつけられました。

圧倒されるチームってありますよね。でも大人の観点と生徒の観点って、どちらかに偏ってしまうのは仕方ないことじゃないかと思いますよね。

A.Yさんどっちに合わせたらいいんだろうって悩みますよね。自分たちのやりたいことは曲げられないし、難しいです。

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でもその中でも1リーグではベスト8に入っているというのは素晴らしいですね。やはり審査員に刺さるものがあったんですね!

A.Yさん大人の評価では、世阿弥とベートーヴェンを掛け合わせるのはすごく斬新で素晴らしいという評価をいただきました。

先ほどの私の感想と一緒ですね…。

A.Yさんそうなんです。だから大人には評価していただいたんですが、同じ高校生からすると「なんでそこを掛け合わせたかがわからない」というコメントをいただいたりしました。大人にしたら斬新と言ってくれることが、高校生からすると「まずはちゃんと調べ学習をして掛け合わせないと」というコメントもありましたね。

なるほど。…知識を盛り込むのはいけないことなのか?と思ってしまいますね。私は探究とかはど素人ですが、調べ学習だけが探究じゃないと感じるんです。

A.Yさん私たちもどちらかというと調べた先のことを関連させたいという気持ちが大きいんです。でもそれが他のチームには伝わり切らなかったみたいで、難しかったですね。

その課題も次の2リーグと3リーグにぶつけてもらって、ぜひ頑張ってもらいたいと思います!

A.Yさんはい。頑張ります!

~探究活動を通して今後活かること_更なる目標に向かって~

これまで探究活動でいろんな経験をされて来ましたが、探究活動を通して今後活かせそうなことなどはありますでしょうか?

A.Yさん感覚的な話になってしまうんですが。今回、難しい課題を提示された時に、始めはどんな探究をすればいいのか、最後の最後まで正解がわからなかったんです。それでも、最終的にベートーヴェンと掛け合わせようと思った時に、「これこそが探究だ!」という感覚が自分の中でありました。やはり探究とは、自分の中で調べるだけじゃなくて、その先を見ることが一番大事なところかなと思っています。なので、調べた上で活かす力というのは少しずつ身についているのかなと思います。

自分の中でピースが嵌る感覚というのは、多分すごい気持ちがいいんだろうなと思うんです。これは多分体験した人にしかわからないとは思うんですが。

A.Yさんそうですね。でも、この感覚は多分間違っていないと思うので、この先も大事にしていきたいと思います。

いいですね。併せて、今後のA.Yさんの目標についてもお伺いしてもいいですか。

A.Yさん今後の目標は、商品企画や販売戦略の職業に就きたいと考えています。

その目標に向かってこれまでの経験を生かして、どんな社会人になりたいと思いますか?

A.Yさん小さい頃から人の役に立つということがすごく自分の中で好きだなと感じています。だから社会人になってからも、誰かの役に立ったり、社会の役に立てる人になりたいです。

素晴らしいお考えですね!応援したくなっちゃいます!

A.Yさんあと、やはりこれからは日本にいるだけじゃダメと言われている世の中なので、語学の勉強も続けながら、日本に留まるだけじゃなく海外の人との交流も引き続き続けていきたいです。そして最終的には日本の製品であったり、自分が開発に関わることができたら自分が作った商品を海外に広めたり出来るような人になりたいと思います。

ちゃんと世界を見て考えられているところが素晴らしいなと感じました。

A.Yさんありがとうございます。

~大妻多摩のおすすめポイントは?~

最後の質問になりますが、この学校のおすすめポイントを聞いてみたいです。

A.Yさんそうですね。まず、なんでも挑戦できる環境があることだと個人的には思います。積極的に新しいことに挑戦したい人、したくない人、両方いると思いますが、その両方に対して先生方がいろんなイベントがあると挑戦させてくれる場をくれたり、自分がやりたいと思ったことを挑戦するために応援してくださる先生がすごく多いんです。

良い先生方ですね。見守ってくれるだけでも力になりますね!

A.Yさんそうですね。スランプに陥った時に「諦めろ」というのではなく、「まだまだいける!」と言ってくださる先生が多いのはすごくありがたいですね。

先生たちがそういう雰囲気を作ってくれるから生徒さんも安心して挑戦できるんだろうなと感じました。だからA.Yさんのようなまっすぐな生徒さんがたくさんいるんだろうなとも思います。

A.Yさんありがとうございます。

他には何かおすすめのポイントはありますでしょうか?

A.Yさんそうですね。大妻って入学すると一見、校則が厳しいなと思われることが多いんです。でも、校則が厳しいのは厳しいなりに理由があるというのは、入ってくる人には伝えたいです。

そうなんですね。

A.Yさん大妻という制服を着ているだけで、見られる機会が多いというのを先生方にも言われていたんです。始めは全然実感がなかったので、実際どうなんだろう?と思っていました。

それを実感する瞬間があったということなんですね。

A.Yさんそうなんです。地域のピアノのコンサートなどのお手伝いをする機会があったんですが、その時もいろんな方に「どこの学校ですか?」とか「大妻ですか?」と聞かれることがありました。そういうのを経験すると、やっぱり大妻生として見られているんだなと感じることが多いですね。だから普段から気をつけようという気持ちは持てるようになりました。

その意識があるのとないのとでは、立ち振る舞い方が違ってきますよね。

A.Yさんそうですね。立ち振る舞いや姿勢は大人になってからも役に立つと思うので、今から意識できるのはよかったなと思います。

この学校で学んで活かせることが多くあるんだなと、A.Yさんを見ていると感じます。

A.Yさん本当にいろんなことにチャレンジできるので大妻に来たい、新しい事に挑戦したいという人は本当に頑張って欲しいです!

大妻多摩中学校のことをもう少し詳しく聞いてみました!

~大妻多摩の注目ポイントは?~

ここからは大妻多摩中学校の詳細な部分を先生にお伺いしていきたいと思います。

先生よろしくお願いします。

早速ではありますが、御校の注目ポイントを教えていただけますでしょうか?

先生伝統校であるので、イメージとして良妻賢母の大妻と思われることが多いかもしれません。創立して120年くらい経ちますが、元々手に職をつけるというところから始まっています。要は女性の経済的自立、キャリアを意識した教育をしている学校なんです。だから本校も教育理念に則って、中高6年間、キャリアを充実させるための教育をしています。

女性のキャリアを意識しての教育を120年も前から考えられていたというのは驚きです。

先生そうですね。経済的に自立ができると社会的にも自立ができる。最終的に人間的にも自立ができることにつながります。生涯続くキャリアを如何にサポートできるか。大学合格でおしまいではなくて、大学の先にあるキャリアを想定して6年間勉強させるんです。「大学の後どうしますか?」というところを意識した教育をするのが特徴と思っています。

確かに大学がゴールではない。その先に長い人生が待っていると考えると、御校はそれに沿った教育をされているんですね。

先生そうなんです。大学選びはキャリアを得るための手段と考えていますから、資格を取れる大学に行く子が多いですね。

そうなんですね。

先生例えば、千代田区にある大妻中高校も同じような考え方ですが、本校の方が理系が強いんです。中学ができて約30年ですが、理系が中学一期生の頃から3割5分以上。昨年は5割を超えました。

そうなんですね。女子校というと勝手なイメージで文系なのではないかと考えてしまいますが。

先生我々が理系に行けと推しているわけじゃないんですが、生徒が自然とキャリアを意識している結果だと思いますね。さっきもA.Yさんが言っていたように、「人の役に立つ」というのを我々が伝えているんです。職業はなにかの役に立つためにやった方が喜びが大きい。なので社会貢献的なことをやっていきましょうとか、キャリアをしっかり考えましょうと伝えています。そうすると理系の方が資格が多いので、医療系を目指す子が多くなるわけなんです。

なるほど。そういう理由で理系が多いんですね。先ほど中学ができて約30年とお話がありましたが、御校は理系というイメージが出来上がっているということでしょうか?

先生最近よりも昔の方が理系のイメージが強かったかもしれません。最近は国際系の教育も充実させていますので、今はそちらに強くイメージを持つ方がいらっしゃるかもしれませんね。でも、古くから本校のことを知ってくれている方は「理系が強い学校だね」と口を揃えて言っていただけますね。

そうなんですね。何か理系をアピールするエピソードなどはありますか?

先生例えば理科の実験室は5つあったり、顕微鏡4種類を一人一台ずつ用意していますね。

4種類の顕微鏡ですか?

先生多分それも珍しいと思うんです。

顕微鏡に種類があるんですね。

先生本校は用途に従って用意しています。公立でも一人1台用意しているところもあると聞きますね。でも4種類は珍しい。実験し放題なんです。

それだけ充実していたら実験にも意欲が湧きますね!

先生そうですね。他にも実験器具も一人ワンセットあるんです。スポイトとかビーカー、フラスコなど。だから自分のペースに合わせた実験ができるんです。

理系ならではのエピソードですね!

~どんな生徒が大妻多摩中学校にあっている?~

そんな理系の生徒が集まってくる御校ですが、どんな生徒さんが御校に合っているか。お聞きしてもいいでしょうか?

先生今理系のお話をしましたが、実は入学する子たちが算数がすごくできるとか、理科がすごく好きという子はそんなに多くないんです。

そうなんですね。

先生科学教育プログラムというのがあるんですが、入学した後に「面白い!」「楽しい!」と思える工夫をたくさんしているんです。

教育にとって一番大事な部分だと思います。

先生抽象的な知識をそのまま入れておしまいではなく、具体的にどうなっているんだろう?というところをしっかり理解させるプログラムなんです。理科は実験がそれに該当します。では通常公式を覚えて、基礎問題解いて、応用を…といったことをやると思います。その中で負のループに入ってしまうことが起こりがちですが、本校ではそうはさせず「これってなんでこうなっているんだろう?」、「なんでこんな計算するんだろう?」と言ったように、具体的に説明や解説、時には生徒で話し合わせたりするので教科が好きになるんです。その結果、この理系の数の多さになっていると感じています。

勉強に興味を持たせる工夫がなされているのが素敵だなと感じました。

先生実験にしても、数学を理解させるにしても、グループワークやペアワーク、プレゼンなどもやらないとなかなか身につかないんです。普通、数学や理科ではそういう授業をやらないと思うんですが、本校では全ての授業で行なっています。そういう意味で、具体的に理解させる授業が多いので、地道に作業をできる子や、飽きずに付き合ってくれる子たちが伸びる学校だと思っています。

先ほどのA.Yさんのお話を聞いていても思いましたが、御校の生徒は前向きな生徒さんやしっかりとした生徒さんが多いなと感じます。

先生プレゼンが多いので、本校に来ると小学校の時の大人しくして地味な子がはっきりと意見を言えるようになるというのはよく伺います。女子校だからというのもあるかもしれませんが、異性がいないというのも色んなことに抵抗がなく取り組めるのだと思います。

そのお話は女子校や男子校で私もよく耳にしますが、何か御校であったエピソードなどはありますか?

先生本校は実験を多くやっているとお伝えしましたが、中2で豚の目玉の解剖をするんです。4人グループで1つの目玉の視神経を切ったりするんですが、全然騒がず、冷静にやってくれるんですよね。

すごいですね。私はそれを目の前にしただけで騒ぎ出してしまいそうです…。

先生そうですよね。でも本校の生徒は淡々と解剖していくんです。実験の授業内容を動画撮影をしても淡々と進んでいくんで面白みがないんですよ。でも異性がいないからこそ、集中して取り組めるというのはあるかもしれません。

先ほどおっしゃっていました、地道に作業をできる子があっているという部分に繋がっていると感じました。

~学習面のサポート体制について~

次に学習面のサポートについてお話いただけますでしょうか。

先生大体よく聞かれるのが英語と数学についてです。定期考査が終わりますと補習や補講、またはノート提出を行います。

そうなんですね。

先生成績が悪い子は学習習慣がついてないと考えています。なので、毎日何かしらのことをやるというのを重視しています。私の場合は英語なので、毎日4ページ分をノートに書いて持っておいでと伝えます。

よ、4ページ!?…意外に多かった。

先生そうなんです。問題集でも単語でもいいから4ページ勉強したノートを毎日持って来させて、ご両親のサインかハンコをもらう。その後、私もサインを書く。そういう風にすると、生徒と保護者と私でコミュニケーションが生まれるんですよね。

なるほど!ご両親がお子さんのことを見えないからこそ、そういう工夫をしているんですね!

先生そうです。補習をしても授業と一緒になるので、どちらかというと帰った後に何かをする習慣が重要かなと思います。

おっしゃる通りだと思います。

~自習室のサポート体制について~

自習室のサポート体制

学習面についてお伺いができましたが、自習室のサポート体制についてもお伺いできますでしょうか。

先生自習室は図書館と自習室が繋がっているんですが、とても立派なのを持っています。そこは夜の7時まで自習ができるんです。

御校のHPにてパノラマビューで中を見ることができますよね。拝見させていただきましたが、吹き抜けになっていてとても素敵な図書館と自習室でしたね。

先生前に半沢直樹というドラマでちょっとだけ使ってもらったというのもあります。

そうなんですか!?確かに素敵な空間でしたが、まさかドラマに使われていたなんて…。

先生あと自習室の時間で言えば、部活がある子は部活終了が6時ですので、終わった後の1時間を自習に当てることもできるんです。必ず学校で宿題をやって帰るというだけでもだいぶ違って来ると思います。

確かにそれは大きいですね。自習室の利用については中高一貫して夜7時まで利用可能なのでしょうか?

先生はい。時間に関しては、中高一貫して朝は7時半から開いていて、夜の7時まで開いています。朝早くから玄関で開錠されるのを待っている子もいますね。

~カウンセリングのサポートについて~

次にカウンセリングのサポートについてお聞かせいただけますか?

先生本校にはカウンセラーが2名います。週2日ずつなので、週4日いてくれて、予約制で診ていただけます。

なるほど。保護者様も使える感じなんでしょうか?

先生はい。保護者だけが相談に来られることもありますね。ご両親、お子様一人など、パターンは様々です。

中学校の難しい時期ですからカウンセラーがいるというのは安心感がありますね。

先生そんなにフル稼働という感じでもないんですが、本当に必要としている子が使っているという感じですね。でもサポートはしっかりとしていると思います。

~学校への通いやすさは?~

次に学校への通いやすさについてですが、こちらはいかがですか?

先生都心の学校でも駅から目の前ってあんまりないと思うんですよね。唐木田駅から歩いて7分くらい。郊外の学校で駅から歩いていける学校は実は少ないんですよ。そういう意味では安心感はあるかもしれませんね。

確かに。もっと歩くイメージがありましたが、御校は実際に近いと感じました。それに御校は大学と併設されていますので、大人の目がきちんと届いているという部分も安心かなと思いました。

先生守衛さんもきちんといますし、キャンパスの周りはフェンスが設置してありますが、20メートルくらいの木にも囲まれているんです。そのため外から校内が見えないという安心感もあります。

いいですね!周りが住宅街で大声を出しにくいという学校もあるかと思います。

先生外の様子を気にせずに、みんな伸び伸びと活動ができるというのは利点だと思いますね!

入試についてもお伺いしてみました!

~大妻多摩中学校に合格するためにどんな準備をすればいいの?~

次にこのお話のメインとも言えます、受験についてお伺いできればと思います。御校の入学に向けて、どういった勉強をすればいいでしょうか?

先生そうですね。基礎をしっかりやるということですかね。例えば、算数だったら基本的な計算。国語だったら漢字や表現のところですね。定型の問題でいかに点を稼げるというのが大事ですね。そこで点数を落とされてしまうとやっぱり厳しくなりますので。

点数をしっかりと取れるところは押さえておくのが大事なんですね。

先生そうです。発展問題、応用問題になると出来、不出来が大きく変わりますが、基礎問題はある程度、「みんな取ってくださいね」という、学校側のアピールでもあるので、そこをしっかりやることがどの教科も大事だと思います。

なるほど。ありがとうございます。何か、御校特有のオリジナル問題が出たりとかはするんでしょうか?

先生算数でしたら午前の試験だけですが、3 : 4 : 5の三角形の割合がよく出る問題です。過去問も見ていただいたらわかるんですが、とにかく午前です!午後じゃなくて、午前入試!

すごく強調して教えていただけて嬉しいです!午前入試の算数は三角形の割合が出ます!

先生はい。あとは、国語だと記述問題が50文字以内のものがいくつか出ます。

最近記述問題が多くなってきたなと感じています。

先生文科省の学びの設定がそうなっているんですよね。説明や、探究などに力を入れています。記号とか簡単な箇条書きの問題だけではなく、しっかり自分の考えや相手の書いていることを理解するための記述問題を多く出しています。

なるほど。自分の意見を述べられるかというのも、入試では大事なことなんですね。

先生そうですね。基礎の勉強をしっかりすること。そして、過去問ももちろん何回も繰り返して解いてください。国語は問題の内容は変わると思いますが、算数とかはある程度、想定できる問題が出てきますので。

そうですね。先ほどの三角形の問題とか。

先生そうです。1問目にはこういう問題が出て、2問目はこういう問題が出るというのは、大幅に変わってはいません。だから、十分に準備はできると思います!

~受験生の保護者はどんな準備をしたらいいの?~

受験生が入試に向けて準備することは今お話いただけましたが、保護者の方が準備することはありますか?

先生一番は体調管理でしょうか。それは保護者の方も含めてですが。中学入試は高校入試や大学入試に比べると、多分保護者の方の負担が大きいと私は思うんですよ。なので、保護者の方も体調をしっかりと整えていただきたいし、心も整えて頂ければと思います。

体も心も整えていく。大事なことですね。

先生そうですね。お子さんの成績が上がったり下がったりすることに一喜一憂して、あまりイライラしないでください。その成績を受け止めてあげて励ましてあげる。これが大事だと思います。お子様の力を信じてあげてください。

やはり一喜一憂してしまうご両親もいらっしゃいますか?

先生普通そうなんですよね。でもそこをぐっと押さえて、大人の対応をしてほしいなと思います。それはなにも入試だけではなく、入られた後の定期考査の成績で一喜一憂せずに、長い目で見てあげてという感じです。たとえ中学入試に失敗したとしても、それで人生が終わるわけではなく続いていくので。

そうですよね。私はその先の人生の方が長いということを現役引退してから実感しました。

先生だからあまり一個の失敗にこだわらず、信じて長い目で見てあげて、アドバイスしてあげる。これが大事です。

~受験生へのメッセージ~

最後に受験生へのメッセージを頂ければと思います。

先生今の6年生だと、あともう1ヶ月ちょっとで入試となります。でも、慌てずに毎日自分のするべき勉強をしっかりとこなしていっていただければと思います。模試の結果とかで気持ちが揺れたりする時期でもあるかと思うんですが、それよりは自分の行きたい学校をしっかりと見据えてほしいなと思います。
例えそれが成功したり、失敗したりすると思うんですが、中学入試の第一志望に落ちたからといって人生終わるということはないんです。自分の成功を探っていくことが大事だと考えています。
大事なのは目標に向かって一生懸命、毎日続けていくことが大事なんです。これは今だけでなく、大人になってからも同じです。頑張ってください。

学校の特色

授業

大塚多摩中学・高等学校の授業

学校行事

大塚多摩中学・高等学校 3大イベント!6年間の集大成は高校3年生の体育祭のダンス!

大妻多摩中学・高校の3大イベントは体育祭、文化祭、合唱祭。
体育祭の最大のクライマックスは高校3年生全員で行うダンス。半年をかけて準備し、保護者の方に向けて披露する。最後の体育祭では高校3年生の保護者はほぼ全員参加で生徒たちの成長を見守るという、感動のイベント!
一方で文化祭、合唱祭は高校2年生までが参加するイベントとなる。
文化祭はクラス責任者が決められ、最優秀賞とデザイン賞を決める一面もあり、2月に行われる合唱祭は、コンクールで歌うような難しい曲に挑戦し、最優秀賞と金賞を目指し競い合う。
全て生徒が主体的に行い、失敗しながらも形にすることで学校でしか得られない6年間の思い出を作り上げていく。

部活動

部活動_部活

広大な敷地に整った施設!広々とした環境で打ち込む部活動

大妻多摩には運動部が盛んで、土・芝含めグラウンドが3つもある。合わせてテニスコート6面、体育館が3つと、充実した環境が整っている。

珍しいのはバトン部にラクロス部、女子サッカーと、他の学校にない部活も揃っているのが特徴的だ。
中1は部活所属が必須であるが、中2からは必須ではないものの、7~8割の生徒が部活に所属している。

~A.Yさんの部活についてお話を聞いてみました!~

A.Yさんは部活動には所属されているんでしょうか?

A.Yさんはい。剣道部に所属しています。

剣道部ですか。かっこいいですね!なぜ、剣道部に所属されたんでしょうか?

A.Yさん始めは私立に入るとは思っていなかったんですが、せっかく私立に入れたのならちょっと違ったことをやりたいなと思ったんです。元々弓道などに興味があったんですが、剣道なら珍しいし、アットホームな空間だったので入ってみようと思いました。あとは、小学校の友達に「部活なにやってるの?」と聞かれて、「剣道部」と答えたら「おぉ~!」って言ってもらえるかなと思いまして…。

確かに。おぉ~!ってなりますよね!

A.Yさんあとは、初めてやるスポーツがいいなと思ったので、じゃあ剣道部にしようと思い、入りました。

私も剣道部と聞いたときに、おぉ~!ってなりましたね!

A.Yさん爽快じゃないですか?

言われたいですね!羨ましいです。…では、剣道部に入って今年で5年目になるんですね。防具を着るのって大変だって聞きますが…。

A.Yさん暑いんです。ちょっとでもずれると痛いですし、竹刀で叩かれますし…。

剣道部をやってきて、腕は上がりましたか?

A.Yさん自分がうまいなとかは全然思えていないんです。元々10年近く水泳をやっていたので、その方が得意だと言えます。それに比べて剣道は同学年でも小学校からやってきている人もいるんです。一応、段もとっているんですが、うまいとは言えないなと……。

でも、部活は楽しいですか?

A.Yさん部活は楽しいですね!みんなすごくいい人なんです。後輩もすごくいい子だし、優しい。もちろん普段話している時も他の部活に比べて上下関係があまりないんですね。普通にみんなでワイワイしながらおしゃべりもできる。ただ、稽古している間も、夏も冬もすごく過酷なんです。

夏は防具で熱い。冬は裸足で寒いということですね。

A.Yさんもう、「どの季節にやってもダメなスポーツだね」ってみんなで言いながらやっているんですけど、それを言い合うのも楽しいです。

そうやって言い合える仲間がいるのが、部活動のいいところかなって思いますね。中高の部活動ならではだと感じます。

A.Yさんそうですね。

そんな充実している部活動ですが、この先の目標などは何かありますか?

A.Yさん本来であればコロナがなかったら中1から段を取っている予定だったんですけど、コロナで取れなくて1年遅れているんです。なので、高3の6月くらいに最後の審査があって、高校生で取れる最高段位の3段を目指して挑戦しようと思って今頑張っています。

これは是非とも最高段位を取ってもらいたいです!この冬の時期は足が悴んで痺れちゃうかもですが、応援しています!

A.Yさんはい!頑張ります!

~インタビューを終えて~

始めは緊張した面持ちでしたが、終始笑顔でしっかりと質問に応えてくれました。その姿は、女性のキャリア形成をサポートする大妻多摩の伝統を体現したような素晴らしい生徒さんで、はっとさせられる場面がいくつもありました。日本社会、または世界で活躍する女性を育てていこうという大妻多摩の精神がはっきりとわかりました。そんな素晴らしいインタビューでした。

合格実績

大妻多摩中学高等学校の合格発表

基本情報

住所〒206-8540東京都多摩市唐木田2-7-1
電話番号042-372-9113
FAX042-372-9986
公式HPhttps://www.otsuma-tama.ed.jp/

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■唐木田駅/小田急多摩線/徒歩7分

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