• 2024年8月27日

立教池袋中学校の科目別受験対策。国語・算数・理科・社会の出題傾向と勉強法

立教池袋中学校の科目別受験対策。国語・算数・理科・社会の出題傾向と勉強法

立教池袋中学校はその名のとおり立教大学へ内部進学する生徒の多い学校です。この記事では、立教池袋中学校を目指す家庭に向けて、各科目の出題傾向と勉強法を紹介します。

そもそも立教池袋中学校とはどんな学校?

そもそも立教池袋中学校とはどんな学校?

立教は、1874年(明治7年)、アメリカ聖公会宣教師のチャニング・ムーア・ウィリアムズ主教が始めた私塾を前身とします。1896年が立教中学校の始まりで、2000年に立教池袋中学校に校名を変更しています。

立教池袋中学校は主体的にテーマを探し出し学ぶ姿勢を重視し、自分と異なる文化や思想を持つ他者を受け容れながら行動する力を育成しています。グローバル化を前提とした時代に必要な資質を伸ばすため働きかけをしているのです。

立教池袋中学校を目指す家庭の多くは立教大学への入学を検討しています。内部進学率は中学から高校も、高校から大学も約八割から九割です。受験がない分、生徒たちにどんな体験をさせるかを大切にしていて、学習活動や体験学習を通して生徒たちの興味関心の幅を広げるカリキュラムを用意しています

立教池袋中学校の授業では言葉の力に重きを置いています。自分の考えを相手に伝えるコミュニケーションの機会が繰り返し与えられることで、豊かな日本語や生きた英語を使えるようにしているのです。

一,二年次は週三時間、三年次は週二時間の選修科目があります。固定のカリキュラム以外にも不得意な部分のフォローや興味を深めていくことができます。百人一首やジェンダーなどバラエティに富んでいて魅力的なラインナップです

立教池袋中学校の入試概要

立教池袋中学校の入試概要

広尾学園中学校の入試について見ていきましょう。

2025年度の入試

2025年度の第一回入試は2月2日実施で、出願はインターネットのみ。出願期間は1月14日9時から1月31日15時までで四教科入試です。募集人数は約50名

第二回入試は2月5日実施で、出願期間はインターネットが1月14日9時から2月4日12時まで。郵送が1月14日から2月3日必着。窓口が2月3日13時から15時と4日9時から12時となっています。募集人数は約20名で、AO入試(国語・算数・自己アピール面接)です。面接はプラス面を引き出すために行っていて、マイナス評価は行いません。

帰国入試は12月3日で国語・算数・児童面接です。出願期間はインターネットが11月11日9時から11月22日15時まで、郵送が11月11日から11月22日必着となっています。

2024年度の倍率

立教池袋中学校は2024年度の受験者数を明らかにしていないため、志願者数に対しての倍率で算出しています。第一回入試は志願者数が333名、合格者数が127名。倍率は約2.6倍です。第二回は志願者数が182名、合格者数が20名、倍率は9.1倍です。帰国児童入試は志願者数71名、合格者数30名で倍率は約2.4倍です。

受験日・区分受験者数合格者数実質倍率
第一回入試333名127名約2.6倍
第二回入試182名20名約9.1倍
帰国児童入試71名30名約2.4倍

立教池袋中学校における国語・算数・理科・社会の出題傾向

立教池袋中学校における国語・算数・理科・社会の出題傾向

立教池袋中学校の第一回入試における国語・算数・理科・社会の出題傾向を紹介します。

国語は読解文が三つと多い

国語は試験時間が50分で配点が100点、大問は五つ。物語文一つ、随筆二つという構成が多い傾向にあります。読解の問題が多いだけのことはあり、字数が一万字を超えることも珍しくありません。詩や短歌もよく出るので対策が必要です。

読解文以外では総合知識問題や漢字の書き取りが出題されます。総合知識問題では語彙を固めておくのがよいでしょう。制限時間に対しボリュームがあるため、素早く解くことが求められる試験内容です。

算数は意外と得点できないので要注意

算数は試験時間が50分で配点が100点で、大問は十まであり多めです。受験問題としてスタンダードな内容に見えますが、いざ解いてみると意外と手こずる問題が少なくありません

そうはいっても、いわゆる難問奇問が出るわけではなく、「解き方がわかっても計算がややこしい」といった問題が出る傾向にあります。

頻出単元としては、図形や速さ、割合と比、数の性質が挙げられます。解答用紙は答えだけを書き込むタイプで、途中式や考え方は求められません。

理科は時事と絡めた出題も

理科は試験時間が30分で配点が50点、大問が七つ前後あります。実験・観察などの問題が出て、計算問題も少なくありません

身近な面白いテーマを切り口にした問題が多く出題され、分野としては物理や化学の比率が高い傾向にあります。

問題文が長い大問も多く、時間内に正答を導き出すのは大変です。頻出単元として力のつり合いが挙げられるため、計算問題も含めて対応できるようにしておきましょう

社会は各分野の大問

社会は試験時間が30分で配点が50点、大問が三つです。各分野の主題をひとつずつ大問に落とし込んでいます。分野ごとの出題の比率はだいたい同じぐらいです。

短めとはいえ、記述問題が複数問出るため、解けるようにしておきましょう。特に公民分野は記述問題が多く出題される傾向にあります。

三つの単元の中だと、地理や公民で、思考力を問う問題が多いです。歴史では知識を問う問題が多く出る一方、資料を読んで考える問題も出ます。

ポイント
  • 国語は読解文が三つと制限時間に対しボリュームがある
  • 算数は解き方がわかっても計算がややこしい問題が出る
  • 理科は身近な面白いテーマを切り口にした問題が多く出題される
  • 社会は記述問題が複数問出題される傾向がある

立教池袋中学校に合格したい。どんな勉強が効果的?

立教池袋中学校に合格したい。どんな勉強が効果的?

立教池袋中学校に合格するためには、どういう勉強をするべきなのでしょうか。科目別に見ていきましょう。

国語の勉強法

国語にはどう取り組めばよいのでしょうか。

速読が欠かせない大ボリュームの読解文

立教池袋中学校の読解文は速読が必須です。読解文の問題が他の学校よりも多く、文字数が一万字を超える年度もあります。

文章を読むのが苦手な子供は少なくありません。ところが、わが子がどのぐらい文章を読めているのかを知っている親はそう多くはないでしょう。一度子供に文章を音読させてみてください。詰まらずスラスラ読めるかどうかをチェックします。

言葉や行ごと読み飛ばしてしまうなんてことは珍しくありません。読み飛ばしが目立つ場合は読んでいる行に定規を当てながら読むところから練習します

すらすら読めるようになってきたら速読の練習です。速読はタイマーを使って少しずつレベルアップを図ってください。一分で七百字読めるようになるのが目標ですが、すぐには読めないので段階的にスピードを上げていきます。

総合知識問題に対応できるように

国語は総合知識問題で得点できるようにしておきましょう。言葉の知識を固めておく必要があります。ことわざや慣用句をよく読んでおいてください。ただ、難易度の高い言葉の知識が問われるケースもあるので、過去問をやってレベルや傾向を把握しておきましょう。

漢字の書き取りが解けるように

漢字の書き取りの問題が出ます。出題される漢字はけっして難しいものではないので、問題集をやり込んで対策しておきましょう。漢字は記憶していられる期間や量の個人差が大きいので、抜けていきやすい子供は定期的に覚え直しをしていく必要があります

筆圧が弱い子供ははっきり書く練習をしておいてください。「とめ」「はね」「はらい」を意識して書かないと点数がもらえないので注意しましょう

立教池袋中学校の国語対策
  • 文章をスラスラ読めるようにし、段階的に速読の練習を行い、1分間で700字読めることを目指す
  • 総合知識問題で得点できるように、ことわざや慣用句を過去問でしっかりと対策する

算数の勉強法

算数にはどう取り組めばよいのでしょうか。

計算問題の対策を

四則計算の問題が出るため、対策をしておきましょう。小数・分数・括弧を使った問題に慣れて、素早く解けるようにしておいてください。計算ミスが多い子供は、解き方を理解しているつもりになっているだけかもしれません。計算問題を日々少しずつこなして、スピーディーかつ正確に解くための練習をしましょう。

図形や速さ、割合と比、数の性質の対策を

頻出単元である図形や速さ、割合と比、数の性質の対策をしておきましょう。図形は平面図形も立体図形も出ます。平面図形は相似や比を使った問題、立体図形は表面積・体積を使った問題がよく出題されています。ひと通り解けるようにしておきましょう。

特殊算の問題も

ニュートン算や旅人算などをはじめ、受験に向けた特殊算を身につけておきましょう。特殊算は種類がたくさんあるので、すべて解けるようにしておきたいところです

難問奇問は出ない

捨て問に回さざるを得ないような難問は出ませんし、奇問も出ません。問題集をやり込むことで対策できるレベルの問題なので、基本から応用までをきっちり復習しておいてください

難易度順ではない

大問一二が平易なので難易度順に見えますが、それ以降の問題の難易度はまちまちです。そのため、得点につながるよう、自分の解きやすい問題から解くのをおすすめします

立教池袋中学校の算数対策
  • 四則計算、小数・分数・括弧を使った問題に慣れ、スピーディーかつ正確に解く練習を毎日少しずつする
  • 図形、速さ、割合と比、数の性質、特殊算の問題を網羅的に対策し、基本から応用まで問題集の復習をしっかりする

理科の勉強法

理科にはどう取り組めばよいのでしょうか。

過去問を解いて慣れておこう

理科は個性的な問題が多いです。大問ごとにテーマを設定し、その切り口が一風変わったものになっています。まずは過去問を解いてどんなタイプの問題が出ているのか把握してください。

たとえば2024年度の例を挙げると、「OSO18/アーバンベア」「ネッククーラー」など時事的な要素も落とし込んでいます。「OSO18/アーバンベア」をテーマに据えた問題では、豊凶指数の求め方を提示して解かせるなど、出題される問題は個性的です。どんな問題が出ても動揺しないようまずは慣れておきましょう。

問題文の長さでタイムロスしないように

理科は長めの問題文が出題される傾向にあります。読むのに時間がかかりますが、理科の試験時間は30分しかないのでサクサク解き進めなければなりません。過去問を解いてみて、時間配分に慣れておいてください。理科は新しい切り口の問題も多く、問題文を読み飛ばしては解けないので、素早く読み込む必要があります

力のつり合いの対策をしよう

「力のつり合い」は理科における頻出単元であり、計算問題が出題されやすい単元でもあります。苦手な子供が多いので、やり込んでおいてください。

立教池袋中学校の理科対策
  • 過去問を解いて理科の出題傾向を把握し、個性的な問題にも対応できるように慣れておく
  • 長めの問題文にタイムロスしないように、過去問を活用して時間配分に慣れ、素早く問題を読み込む練習をする

社会の勉強法

社会にはどう取り組めばよいのでしょうか。

語句を固めて臨もう

語句を答える問題は確実に得点できるようにしましょう。各単元の基本用語の取りこぼしがないよう覚え直しをしておきます。社会は記述問題の占める割合が大きく、全体の問題数が少な目です。そのため、語句の問題で失点すると合格が厳しくなります。

提示される資料も文章も多い

社会の入試問題は、問題数自体が多いわけではありませんが、提示される資料も問題文の文章量も多く、一見してボリュームがあります。必要な情報を読み取って問題を解かなければならないので、スピードが要求されます。

記述問題に対応できるように

記述問題に対応できるよう、練習しておく必要があります。記述問題は四問前後出て、説明記述です。時間が限られているので、すぐに書き出せない問題は後に回してください。飛ばした問題はすぐに戻れるようをつけておきましょう。

記述問題は配点も大きいので、できるだけ解きたいところです。記述は公民分野の比率が高めです。ただし、受験対策で問題集をやり込んだだけでは解けない、思考力を問う問題が出るため、問題文を読み込みヒントを見つける練習から始めましょう。国語の読解文を解く感覚に近いです。

立教池袋中学校の社会対策
  • 語句を確実に得点できるように基本用語を覚え直し失点を防ぐ
  • 提示される資料や文章量が多いため必要な情報を素早く読み取る練習を行い、記述問題の思考力を問う問題にも対応できるように練習しておく

思考力を問う科目でも確実に点数をとれるように

思考力を問う科目でも確実に点数をとれるように

立教池袋中学校の入試対策の仕方は、科目によって異なります。

国語は読解文が多いので速読をマスターし、一万字を超える文章が出ても対処できるようにしておきましょう。また、詩や短歌といった韻文が出ても解けるようにしておいてください。

算数では難問奇問は出ないので、受験問題集を応用問題まできっちりやり込む姿勢が求められます。難易度順に出題されるわけではないので、解く順番も大切です。

理科は切り口の面白い問題がたくさん出題されます。個性的なので、過去問で出題傾向を把握した上で臨みたいものです。地図やグラフを読めるようにしておく必要もあります。ただ暗記していればいいというわけではなく、思考力を問う問題も出るので慣れておいてください。

社会は問題数があまり多くなく、その分記述問題の占める割合が大きい傾向にあります。語句などの基礎知識を問う問題で確実に点をとって、記述問題の練習もしておきましょう。説明記述ですが、思考力を問う問題なので手強いです。問題文の中からヒントを見つけてまとめられるようにしましょう。

RANKINGランキングTOP10