• 2016年10月7日
  • 2024年4月1日

中学受験までのスケジュール

中学受験までのスケジュール

初めて中学受験をする保護者の方は、どの時期に何をしたら良いのか分からず迷ってしまうかと思います。本サイトでは、多くの保護者や講師の方の体験談を基に、最もオーソドックスな小学校1年生から受験までの、中学受験におけるスケジュールを紹介します。

小学校1年生~3年生

学習習慣を身に付ける
規則正しい生活習慣を身に付ける
「自律」の練習
読書習慣を身に付ける
家族で様々な体験をする
中学受験を行うかの検討
家庭教師や塾の検討

 読み・書き・計算練習といった学習を毎日行えるように、学習習慣の定着を図ります。この時期、無理に先取り学習させる必要はありません。過剰に学習を強要することで勉強嫌いになっては元も子もありません。ただし、子どもによっては勉強を面白いと感じ、自主的に先取りの学習をしたがるケースもあるので、そういった場合には先取り学習をさせるのは有効です。ただし、過度の期待は禁物です。

 早寝早起きはもちろん、着替えや学校の準備など、自分のことは自分でできるようになる練習を、この3年間で行いましょう。早い時期に自律性と自制心を持たせることができれば、中学受験に限らず将来にわたって成功する子どもに育つでしょう。ただし、勉強は基本的に「やりたくないこと」なので、勉強のコントロールまで自分でできるようにするのは難しく、親の手が必要になります。

 読書は子どもの心を豊かにするのはもちろん、知らず知らずのうちに語彙力の向上に役立ちます。子どもの内なる基礎力を向上する効果があるので、少なくとも1週間に1冊は読書する習慣を持つと良いでしょう。読書も強制して読書嫌いにならないよう注意が必要です。
子どもが持つ一番強い原動力は「好奇心」です。勉強に集中しすぎなくて良いこの時期だからこそ、家族で色々な所にでかけ、様々な体験をしましょう。遊びの中にも学習は潜んでいます。職業に興味を持つこともあります。多くの体験を通して子どもの好奇心を大きく育ててあげましょう。

 小学4年生が中学受験をするかどうかを決定する最初のタイミングとなります。なぜ中学受験をするのか、どういった学校に行きたいのか、そして中学受験をすることで、子どもにどう成長してもらいたいのかを、3年生のうちに家庭でしっかりと話し合いましょう。「周りの子たちもやるから何となく…」といった気持ちで受験をすると、親子ともども疲弊してしまい、家庭環境も悪くなってしまう可能性さえあります。

 4年生からは親の指導だけでは追いつかなくなる場面も増え、家庭教師や塾を活用される方がほとんどです。自分の子どもが家庭教師向きなのか、それとも通塾させた方が良いのか考えることが重要です。塾を目指すのであれば3年生の2月頃から入塾試験があるところがほとんどなので、1月までに情報をきちんと集め、決定しておいた方が良いでしょう。

小学4年生

家庭教師や塾の決定
小学校3年生までの弱点克服
「丸覚え」からの卒業

 難関校を受けるのであれば、4年生から本格的な中学受験準備が必要となります。そのため、3年生の2月までには塾にするのか家庭教師にするのかを明確に決定する必要があります。

 4年生の序盤までに、1年生から3年生までの学習内容の中で弱点を残しているようであれば克服できるようにしましょう。算数は特に「計算の繰り上がり・繰り下がり」につまずく子どもが多い単元です。計算練習の際に確認をしておくと良いでしょう。

 中学受験の入試で出てくる問題の中には暗記で解けない「考える」問題が多くあります。そういった問題を解くためには、丸暗記で学習内容を覚える方法は使えません。「なぜそうなるのか」を考える必要があります。子どもは「すぐに解ける方法」を教えてもらいたがるかもしれませんが、因果関係を理解することが重要であることをじっくり説明して、丸覚え学習からの卒業を4年生の終わりまでに行えるようにしましょう。

小学5年生

学校説明会や合同説明会へ行く
学園祭へ行く
オープンスクールへ行く

 学校説明会は、志望校が明確な場合に限り、早期に行く方が良いでしょう。学校によって時期が異なり4月から既に開催しているところもあります。志望校や併願校が定まっていないようであれば、合同説明会に足を運ぶと良いでしょう。合同説明会は多くの学校がホールや会館などの施設で各学校がブースを出し、直接入試課の先生たちに質問ができる機会です。特に併願校についてはどこにするべきか悩むことが多いと思うので、少しでも気になる学校があれば行くようにしましょう。「東京私立中学合同説明会」や「神奈川県私立中学合同説明会」など、地域を限定した合同説明会や、カトリック系の学校に特化した合同説明会など、多様な説明会があるのも特徴です。

 学園祭は学校に通う生徒の活気がダイレクトに伝わるので、志望校の学園祭には必ず行くようにしましょう。「文化祭」という名称が多いですが、学校独自の名前にしている場合もあります。開催日程は学校によりバラバラです。多いのは9月と11月で、早いところでは5月に開催している学校もあります。ほとんどの場合は学外関係者も入れますが、外部の人が入れないケースも稀にあるようなので、念のため学校のホームページで確認してから行くと良いでしょう。6年生で見に行くのも良いのですが、勉強の追い込み時期にもなっているので、余裕のある5年生のタイミングで子どもと一緒に行くのが良いでしょう。

 オープンスクールは学校の特色ある授業を体験できたり、在校生に直接話を聞ける学校もあったりするのでお勧めです。期間は学校によりますが、多くの場合7月末から8月の夏休み期間に開催しているところが多いようです。9月から11月にかけて行っている学校もあります。

 5年生は志望校を絞り込む重要な時期です。子どもが6年間通う学校をキチンと選定すべく、学園祭や説明会には時間を作って参加するようにしましょう。

小学6年生4月~9月

第一志望校を決定する
第一志望校の学校説明会に行く

 子どもの成績を鑑みて、第一志望校を4月から5月頃をめどに決定しましょう。子どもの目標を明確にし、「来年の今頃はこの学校に行っている」という意識を持たせることで、残り1年弱の中学受験に対するモチベーションを上げます。

 春から夏にかけて学校説明会を開催している学校であれば、改めて学校説明会に参加するのも良いでしょう。学校外での説明会ではなく、学校で開かれる説明会に行くことで、学校の雰囲気を再確認しておきましょう。

小学6年生10・11月

先生へ調査書作成を依頼する
入学願書の獲得
過去問に着手する
予防接種を受ける

 中学受験の願書と共に送付が必要な「調査書」があります。これは学校の先生に書いてもらう必要があるものです。11月以降になると学校の先生は非常に多忙になります。その前に、調査書を依頼することを10月中には伝えておきましょう。

 中学受験の願書は学校説明会に参加して直接貰うケースが多いと思います。何かの理由で説明会に参加できなくても、学校の窓口に行けば受け取ることができます。仕事の都合などでどうしても直接取りに行くことができない場合には、郵送で送ってもらうことも可能ですので、志望校に連絡をして郵送してもらいましょう。願書と同時に提出する調査書は、入試を受ける学校特有のフォーマットがある可能性もあるので、11月上旬までには願書が入手しておきましょう。

 受験する学校の過去問に着手するのもこの時期くらいからが良いでしょう。基礎はおおよそ固まってきているはずなので、全く歯が立たないということは無いはずです。まだ危機感を持てない子どもも、過去問に取り組みだすと危機感を持ち取り組むようになります。

 11月から感染症が流行する季節になります。インフルエンザに罹患すると長らく勉強を中断せざるを得ない状況が生まれてしまいます。その年によって早く流行するケースもあるので、感染症に関するニュースには目を光らせて、できるだけ早く予防接種を受けるようにしましょう。

小学6年生12月

願書用の写真を撮影する
出願準備を整える

 願書に貼り付ける写真は直近3か月以内の写真を使用するので、この時期に撮影をしておきましょう。写真スタジオで撮影してもらうと納得のいく写真が撮れ、データをDVDなどに入れてくれるので、追加で写真が必要になった際には焼き増しが容易です。

 出願書類に不備を見つけて直前に焦ってしまわないように、12月のうちに出願準備を全て整えておきましょう。この時期になると親子ともに精神的に不安定になることがあります。「そういう時期である」ということを念頭において、余裕をもって行動できるように準備を整えておきましょう。

小学6年生1月

出願
1月受験

 出願書類に不備が無いか最終確認を行い、出願を行います。書類を郵送する際には「消印有効」と「必着」を間違えないように細心の注意を払って下さい。
 1月受験がある学校もあります。第一志望を受ける前の最後の実地練習という意味合いをこめて受験する方もいらっしゃいます。

小学6年生2月

2月受験
入学手続き

 多くの学校が2月の上旬を受験日に設定しています。長く続いた中学受験の締めくくりです。今まで培ってきた力を子ども自身に信じさせ、精一杯ぶつけてきてもらいましょう。
 合格発表の当日、もしくは翌日から入学手続きを行うことになります。手続き期間が短いので、うっかり期日を過ぎないよう注意しましょう。

中学受験の基本スケジュールは以上となります。説明会や願書受付、入試日程などは学校や年によって異なります。親は受験に関するアンテナをしっかり張って、重要な情報の抜けがないよう注意しましょう。

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