• 2016年10月7日
  • 2024年4月1日

中学受験前の準備

中学受験前の準備

 中学受験を考えた時に、まず真っ先に思い浮かぶのが塾や家庭教師をどうするかだと思います。
 しかし、本格的に学習を始めるのは4年生からでも十分間に合います。そこで、本格的に塾や家庭教師を始める前の低学年期(小学1~3年生)の間にやるべき、中学受験までの準備について紹介します。

中学受験を始めるまでにやるべきこと

1.学習の習慣づけ

 もっとも重要なのが学習習慣を付けさせるということです。学習を習慣化することに成功すれば、本格的に勉強をスタートする時期に入ってからが非常に楽です。
 塾や家庭教師を嫌がることなく、着実に勉強を進められるようになっているはずです。

 低学年時の基本は「読み」「書き」「計算」です。それぞれ市販の簡単な内容のドリルを購入して、1日に30分でもやるように習慣化させます。このときにとても重要なのが「褒めること」です。
 中学受験をお考えの保護者の方は「そんなことわかっている」と思われるかもしれませんが、学習が習慣化すると、褒めることを忘れる方が多く出てきます。「やって当然」という雰囲気が出てしまうのです。この「やって当然」という考えから褒めることを忘れてしまうのです。
 高学年になれば褒めることは減っても仕方ありませんが、低学年のときには勉強をするのは子どもにとっては大変な苦労です。ちゃんと褒めて、自尊心を高め、学習習慣を定着させてあげましょう。

 また、日常の中でも遊び感覚で「読む力」や「計算力」を養うことができます。街角の看板の文字を読ませてみるのは文字に親しみを覚えるのに有効です。もちろん読めない漢字もたくさんあると思いますが、ひとつひとつ教えてあげることで漢字に親しむことができます。
 車のナンバープレートを使うと、街中で計算練習ができます。まだ一桁の計算しかできないときには、隣り合った数字同士を足し引きさせる問題を出してあげましょう。二桁の計算ができるようになったら、二桁の足し算や引き算にしてレベルを上げてあげましょう。高学年になったら掛け算にすると、より難しいゲームになります。簡単な計算でも何回も何回も繰り返すことで計算能力が向上します。車は街中に絶えず走っているので、問題は街中に無数に用意されています。


2.読書

 子どもの読書は中学受験でとても役に立ちます。最も良い影響は「読む力」を鍛えられる点です。文章を多く読むことで理解力と読書速度の向上につながります。本の中にはまだ習っていない漢字が出てくることがありますが、そんな時には保護者が教えてあげるか、漢字辞書の使い方を事前に教えておいてあげましょう。未知の漢字も物語の流れと相まって覚えやすいので、漢字の認識力向上にもつながります。また、良い文章を多く読むことで「書く力」も高まります。多くの児童文学は子どもにわかりやすい、良質な文章で書かれています。何度も繰り返し文章を読むことで、自然と子どもの文章力向上に役立ちます。
 一点だけ気を付けなければならないのが、読書を強制してはいけないことです。親が読ませたい本を強制的に読ませると、子どもは読書嫌いになってしまうことがあります。まずは子どもが興味を持ちやすそうな本を選び、自発的に読むように、それとなく誘導してあげましょう。


3.体力づくり

 中学受験は非常に長く過酷です。長い受験の間には受験勉強だけでなく、学校行事もあります。日々の勉強を乗り越えるためには体力が必要です。家族で早朝ランニングをしたり軽い体操をしたりするのも良いでしょう。休日に大きめの公園でキャッチボールやフリスビーを楽しむと自然と体力が付きます。地域に野球やサッカーなどの運動クラブがあり、子どもが興味を持っていれば入会するのも良いかもしれません。中学入学後も体力は付けておいたほうが良いので積極的に体を動かすようにし、受験を乗り越えられる体力を身に付けましょう。一緒に運動すれば、親の運動不足解消にもなります。


4.会話をたくさんする

 中学受験では面接もあり、しっかりコミュニケーションを取れるようになるのが重要です。一番身近なコミュニティーである家族の間で様々な会話を通して、自分が伝えたいことをハッキリ伝えられるようになりましょう。家族以外の友人や、友人の保護者さんなど、多くの他者と会話をすることで、家族以外の人との会話に慣れることも重要です。


5.字をキレイに書けるようにする

 字を綺麗に書けるようになるために、早めに鉛筆の持ち方や書き方を訓練しておきましょう。文字を綺麗に書く癖をつけてあげれば、将来も役に立ちます。受験がスタートすると勉強を覚えることに時間が割かれ、文字を綺麗に書けるようになるタイミングを失ってしまいがちです。同様に、お箸の持ち方も習っておくと良いでしょう。


6.ゲームでいろいろな基礎知識を付ける

 現在、多くのメーカーから知育玩具が出ています。立体五目並べでは、遊びながら空間認識能力が高まります。日本の小中学生は図形問題が苦手な傾向にあるので、早めに空間認識能力を高めることで、頭の中に図形を想像して考えることができるようになります。日本地図パズルも出ており、これも遊びながら日本の47都道府県の場所を覚えることができます。こちらも早い時期に都道府県を遊びながら覚えてしまうと良いでしょう。最近では各地域の特徴などを記したバージョンもあるので、そちらで細かい内容を覚えてしまうのも良いかもしれません。中学受験のさらに先の学習で必ず役に立ちます。あらゆるものが「勉強」になる前に、楽しみながら基礎知識を付けられる知育玩具で一緒に遊んであげましょう。

保護者が最もやるべきこと

中学受験の準備はとても大切です。本格的に受験に入る前に準備しているのと準備していないのとでは大きく違ってきます。子どもには中学受験の準備だと意識させないように、一緒に楽しんで準備を進めると良いでしょう。

最後に、最もやるべき準備として「多くの体験」を積ませて下さい。スポーツやレジャー、博物館に行くのも良いでしょう。子どもは様々な体験から多くのことを学ぶだけでなく、自分の好きなコトを発見します。好きなことを発見出来たら、ヒトはそのために頑張ることができます。様々な体験を通して、多くのことを学び、好きなことを見つけて受験を迎えられるように準備してあげましょう。家庭教師や塾を吟味し探すのは、それからでも遅くはありません。

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